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お引っ越し 真梨幸子 角川書店

「引越し」がテーマの連作短篇集。

それぞれ独立した話だった。ただ、どの物語にも「アオシマ」と言う苗字の男が登場する。今回は推理とかサスペンス言うよりもホラー寄りな感じ。

『世にも奇妙な物語』とか、星新一の嫌な感じのショートショートとか、筒井康隆の気持ち悪い系の短篇とか、そんなノリ。気持ち悪い系が嫌いな人には全くオススメ出来ない。

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お引越し

ザックリとこんな内容
  • 引越しがテーマ。
  • 6つの作品からなる連作短編集。
  • 片付かない荷物、届かない段ボール、ヤバい引っ越し業者、とんでもない隣人等、引っ越しでありがちなテーマを取り上げている。
  • どれも嫌な感じのイヤミス集。

感想

私はホラーって嫌いじゃないので、それなりに楽しませてもらった。

作者の作品はどちらかと言うと少女漫画のようなノリが多くて、それが気に入っていたのだけれど、今回は「気持ち悪い」「感じ悪い」が前面に出ていて面食らった。

今までの作風とは少し違う気がする。それとも短編と言うことで、本来持っていた特徴が色濃く出てきたのだろうか?

「ラノベ」とまでは言わないけれど、軽い文章でサラサラと読める。

登場人物達の年代が似たり寄ったりなのはご愛嬌ってところなのだろうか。

物語の世界とは言うものの人間の幅が狭いのは残念な気がした。テーマが「引越し」なだけに、仕方がないのかも知れない。

家族連れの引越となると、また雰囲気が違ってきてしまうから仕方がないのかも知れないけれど、いささか息苦しさを感じた。

それなりに怖いし、サクサク読めるし面白いのだけど、正直ちょっと物足りなかった。気持ち悪い系の短編にしては力が足りないと言うか、インパクトが足りないと言うか。

真梨幸子特有の「突拍子のなさ」や「ベタベタだけど王道展開」が見られず、短編だからか勢いが感じられなかった。

真梨幸子は長編の方が面白いような気がする。次は長編作品を期待したい。

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白い木蓮の花の下で
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