書評

林真理子はずっと読まず嫌いをしていた作家さんなのだが『本を読む女』を読んで「こりゃ、ただの流行作家じゃないかも」なんて思...

この作品は第二次世界大戦の時に書かれた林芙美子の従軍記で私が手に取ったのは「伏字復刻版」だった。 第二次世界大戦中、多く...

題名のインターセックスとは両性具有の人のこと。 「半陰陽」とか「ふたなり」とか言われていて、身体の性と心の性が反対になっ...

『閉鎖病棟』は色々な意味で正統派っぽい作品。やたらと骨が太い印象を受けた。「文学って、こういう作品のことを言うのだよなぁ...

前回『リアルシンデレラ』を読んで「姫野カオルコは卒業しよう」と宣言したのに、またしても手に取ってしまった。 ジャケ買いな...

私が２０代だった頃……はじめて作者の作品を手に取ってから、なんだかんだ言いながらも追いかけてきて１０数年。 姫野カオルコ...

前回、読んだ本の感想に「ぐるぐると似たような設定の小説ばかりを読まされるのは、もうウンザリ」と書いたのだけど、今回の作品...

正直、がっかりしてしまった。 作者の書くものは、けっこう好きなのだけど、ぐるぐると似たような設定の小説ばかりを読まされる...

作者とは長い付き合いで「処女三部作」の第一作目から熱視線を送っていたので、この作品が2005年度の直木賞候補になった時は...

20代の頃、私は熱烈に姫野カオルコにハマっていた。 小説からエッセイから、手当たり次第に読み散らかしていた。 だからって...

『蕎麦屋の恋』、大当たりだった。表題作と他２編で構成された短編集だがハイレベル。 ひと皮も、ふた皮も剥けた印象を受けた。...

姫野マニアとしては、やっぱり読んでおかなくちゃと手を出した１冊。 一応「渾身の長編恋愛小説」となっているけれど、普通のそ...

『よるねこ』は一応、ホラー小説集ということらしい……が、しかし全くと言っても過言ではないほど怖くはなかった。 強いて言う...

新しい容姿を求めて美容整形に挑んだ２人の女の物語である。 １人はブスと言われる顔から、美人と言われる顔へ。もう１人は美人...

『すべての女は痩せすぎである 真説・美人論』は「新説・美人論」という副題の通り「美人」に関するエッセイを集めた作品である...

なかなかおもしろい作品だった。 昭和後期に子ども時代を過ごした大人なら、そこそこ楽しく読める作品だと思う。 特急こだま東...

恐ろしく視野の狭いエッセイ集で、途中で投げ出してしまおうかと思うほどだった。 「京都ドリーム」とでも言ったらいいのだろう...

『ないたあかおに』はＮＨＫ教育番組の人形劇の題材などにもなっている、言わずと知れた名作童話である。 浜田広介と言うと、私...

芥川賞の候補となった表題作『メタモルフォシス』と他１編。ちどちらも「ＳＭ」と言う特殊なテーマを扱った作品だった。 「ＳＭ...

詩人、荻原朔太郎の長女である萩原葉子の自伝的小説。 三部作になっていて、私は完結編とも言える『輪廻の暦』から入り、それが...

70歳になる萩原葉子がダンス教師に恋をする話だった。 一応「マネキン人形の足」に語らせてみたり、手紙っぽい形で書いてみた...