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映画『戦場のメリークリスマス』感想。

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お盆明けからこっち、夫の帰宅が遅いので、娘が寝た後の時間を利用して停滞していた読書だの映画鑑賞だのがやたら捗る。

今回はケーブルテレビで密かに録画していた『戦場のメリークリスマス』の感想など。

『戦場のメリークリスマス』は何度となく観ているけれど、何度観てもグッとくる。

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戦場のメリークリスマス

戦場のメリークリスマス
Merry Christmas, Mr. Lawrence
監督 大島渚
脚本 大島渚
ポール・メイヤーズバーグ
原作 ローレンス・ヴァン・デル・ポスト
製作 ジェレミー・トーマス
出演者 デヴィッド・ボウイ
坂本龍一
ビートたけし
トム・コンティ
音楽 坂本龍一
ザックリとこんな作品
  • 物語の舞台は1942年。日本統治下にあるジャワ島レバクセンバタ。日本軍俘虜収容所での出来事。
  • 敵味方。管理する者とされる者との間で生まれるドロドロとした人間ドラマと言うか愛憎劇のような複雑な内容。
  • ラストシーンでビートたけし演じるハラの顔がアップになって「Merry Christmas! MerryChristmas, Mr.Lawrence!」と言うシーンはあまりにも有名。

往年の名作映画

私が『戦場のメリークリスマス』を初めてみたのは学生時代だったと思う。

初めて観た時は友人達の間でデヴィッド・ボウイが人気だった。

当時の私はデヴィッド・ボウイ単体よりも映画の中のセリアズ(デヴィッド・ボウイ)とヨノイ(坂本龍一)の関係に夢中だった。若かりし頃の小っ恥ずかしい思い出だ。

セリアズとヨノイのキスシーンは今観ても充分痺れる。

ハラとロレンスの関係

しかし今回はセリアズとヨノイの関係よりも、ハラ(北野たけし)とロレンス(トム・コンティ)の関係にグッっときた。

今の私にはこちらの関係の方がずっと好みだ。

作品の冒頭でハラとロレンスは「捕虜になって生きる事」についての考え方がお互いに理解できないでいる。

辱めを受けるなら死を選ぶと言うハラと、捕虜になるのは嫌だけど生き抜く事を良しとするロレンス。

しかし、共に時間を過ごす中で2人の間に変化が生まれたのだと思う。有名なラストシーンは実に素晴らしい。

さて。真面目な感想はここまで。

大島渚の変態性

今回、それ以上に強く感じたのは「変態でもなんでも極めれば芸術」って事と「この映画は大島渚の趣味が炸裂しているんだな」って事。

『戦場のメリークリスマス』では見た目重視の俳優を起用していることもそうだし、同姓愛要素もそうだし、暴力的な描写もそうだ。

「第二次世界大戦中の描写だから残酷描写もアリ」と言われてしまえばそれまだけだけど、いくらなんでもあそこまで切腹云々は言わなかっただろうし、セリアズの処刑方法も「あえて」としか思えない。

色々と歪なところが多いのだけど、映画って結局のところ人が面白いと思う作品を作った人が正義なのだと思う。

今さらながら、大島渚って映画監督としては凄い人だったんだなぁ…と感心した。

機会があれば、なんとなく観ないままきてしまった『愛のコリーダ』も観てみたい。

『戦場のメリークリスマス』は名作だとは思うけれど観るのがしんどいタイプの作品なので次に観るのは相当先になるだろう。

次に観た時はまた感想が変わっているかも知れないな…と思うと、それもまた楽しみな事だ。

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