『ナチョ・リブレ 覆面の神様』は2006年に公開されたアメリカのコメディ映画。
公開当時、映画好きな人達の間で話題になっていて「観たいなぁ」と思っていたのだけど、娘を妊娠して切迫流産で寝ていた時期だったので映画どころではなく、なんとなく観ないままここまで来てしまった。
ケーブルテレビで放送されていたので「これは観なければ」と録画視聴
ナチョ・リブレ 覆面の神様
ナチョ・リブレ 覆面の神様 | |
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Nacho Libre | |
監督 | ジャレッド・ヘス |
脚本 | ジャレッド・ヘス ジェルーシャ・ヘス マイク・ホワイト |
製作 | ジャック・ブラック デヴィッド・クローワンズ ジュリア・ピスター マイク・ホワイト |
製作総指揮 | スティーヴ・ニコライデス |
出演者 | ジャック・ブラック |
音楽 | ダニー・エルフマン |
公開 | 2006年6月16日 2006年11月3日 |
あらすじ
修道院の給仕係を勤める修道僧、イグナシオは修道院では落ちこぼれ的存在。
イグナシオはルチャリブレのレスラーに憧れていたが、プロレスを良しとしない修道院にいる身なので、イグナシオにとっては遠い存在だった。
イグナシオは修道僧や上司である神父の冷たい仕打ちを受け、食費を十分に回してもらえないためお腹を空かせた孤児たちに満足な食事を作って上げることも出来ずに悶々として日々を送ってきた。
そこへ新しく孤児たちの教師としてシスター・エンカルナシオンが赴任してくる。イグナシオはシスター・エンカルナシオンに密かな想いを寄せるようなになる。
ある日、イグナシオはひったくりの男スティーブンと出会ったことがきっかけで、彼とコンビを組み、覆面レスラー・ナチョとしてリングに上がるようになる。
ルチャの試合が金になることを知った彼らは試合を繰り返してお金を稼ぎ、イグナシオは子ども達に充実した食事を食べさせることが出来るようになった。
しかし、負け続けてばかりで満足のいく試合を出来ないことに苛立つイグナシオは、金のためではなく純粋に勝利を掴みたいと、次第に闘争本能を募らせていく。
そして紆余曲折の末、イグナシオはルチャのチャンピオン・ラムセスへの挑戦権を手に入れるが……
実話ベースの物語
『ナチョ・リブレ 覆面の神様』は実在の人物であるメキシコの実在のプロレスラー、ルチャドール(神父フライ・トルメンタ)をモデルにした作品。
1999年にもルチャドールはジャン・レノ主演で『グラン・マスクの男』として映画化されているけれど『グラン・マスクの男』が真面目な作品であるのに対し、『ナチョ・リブレ 覆面の神様』はコメディ色が強く、楽しい作品に仕上がっている。
実際のルチャドールはテレビでルチャ・リブレを見たことがきっかけでプロレスの道に入り、プロレスのファイトマネーで孤児院を運営していたとのこと。
私は知らなかったけれどルチャドールの逸話は中学校2年生の英語の教科書『Sunshine English Course 2』にも採用されているらしい。
インド映画のようなドタバタ劇
『ナチョ・リブレ 覆面の神様』はとにかく肩の力を抜いて気楽に観ることをオススメしたい。
メキシコが舞台…と言うこともあって、全編通して明るい雰囲気に包まれている。雑に説明するとインド映画からミュージカル要素を抜いたような感じ。
南米風の音楽も良いし、ヒロインのシスター・エンカルナシオンはビックリするほど美人だし、とにかく陽気で楽しい感じ。
善人を描いた作品
主人公の修道士イグナシオは顔も良くないし、体型も良くないし、頭も良くない。おおよそヒーローには似つかわしくないタイプなのだけど「孤児院の子ども達を幸せにしたい」と言う気持ちを持っている。
イグナシオにしてもそうだし、ヒロインのシスター・エンカルナシオンにしても、イグナシオの相棒になるスティーブンにしても「根が善人」ってところが良いし思う。
王道をのドタバタコメディだけど、見ていて不快にならないし、イグナシオの行動の原動力も善意に由来しているだけに素直に応援出来るのだと思う。
私はプロレスに詳しくないので、プロレスのことはよく分からないけれどミッキー・ローク主演の『レスラー』に較べるとプロレスの描写は雑な気がしたもものの『ナチョ・リブレ 覆面の神様』の本質はプロレスではないように思う。
元気が出ない時にオススメしたい
『ナチョ・リブレ 覆面の神様』は「最高に素晴らしい映画!」とまでは言えないけれど、疲れている時とか、なんとなく元気になれない時に観るには最高だと思う。
- 難しい話じゃないので頭が疲れていても平気
- テンポか良くてとにかく楽しい
- 登場人物みんな善人
- ハッピーエンド(←これ重要)
ちょっと元気の無くて楽しい気持ちになりたい時にオススメしたい映画だな…と思った。