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映画『緑園の天使』感想。

4.0
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『緑園の天使』は1944年に制作されたアメリカ映画。2022年から遡ること78年前の作品。アマゾンプライムで公開されていたのをなんとなく視聴したところ、予想外に面白かった。

映画を観た後に知ったのだけど、ヒロインのベルベットを演じていたのは当時12歳だったエリザベス・テイラー。『緑園の天使』はエリザベス・テイラーが子役として出世するキッカケになった作品とのこと。

エリザベス・テイラーと言えばハリウッド黄金期を代表する美人女優。『若草物語』、『花嫁の父』、『陽のあたる場所』、『ジャイアンツ』『クレオパトラ』等の名作映画に出演しているけれど、こんな小さい頃から美人だったのかと驚かされた。

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緑園の天使

園の天使
National Velvet
監督 クラレンス・ブラウン
脚本 セオドア・リーヴス
ヘレン・ドイッチュ
原作 イーニッド・バグノルド
製作 パンドロ・S・バーマン
出演者 ミッキー・ルーニー
ドナルド・クリスプ
エリザベス・テイラー
音楽 ハーバート・ストサート
公開 アメリカ合衆国の旗 1944年12月14日
日本の旗 1951年7月11日

あらすじ

主人公はイギリスの片田舎に住む、美少女ベルベット。ベルベットは無類の馬好きだった。

あることがキッカケでベルベットの住む街に移り住むことになった少年マイは、それまで荒んでいた心が、彼女の優しさで癒されていくいった。

ある日、ベルベットは理想の馬に出会ってしまう。ベルベットはその馬に「パイ」と名付けた。実はベルベットには以前から障害競馬”グランド・ナショナル”に出場する夢があった。

ベルベットは馬に詳しいマイの助けを借りて、パイと共にでグランド・ナショナルに出場することを決意するのだが……

動物と子どもの成長物語

欧米文学において「動物と共に成長する少年少女」は永遠のテーマになっている。

『はるかなるわがラスカル』『赤い子馬』『子鹿物語』など、動物を世話し、ともに生きることで子どもが成長する姿を描いた名作が多いのだけど『緑園の天使』もそこに分類される。日本語訳されていないのだけど『National Velvet』と言う作品が原作になっている。

少女と馬の物語…ってことで、とにかく馬が可愛い。

海外の少年少女小説を読むと農場が舞台だったりして、馬の描写が多いのだけど「当時の欧米諸国の人達は本当に馬と共に生きていたのだなぁ」と改めて感じた。

ちなみにエリザベス・テイラーはこの撮影で落馬して背中を痛めているとのことだけど、実際に騎乗して撮影されていたらしい。

エリザベス・テイラーの破壊力

実は私。映画を観ている時は主人公のベルベットがエリザベス・テイラーだなんてまったく気が付かなかった。それでも、ただただ「主演の子、めちゃくちゃ美人だよなぁ…」と感心はしていた。

後でベルベットがエリザベス・テイラーだと知って、なるほど納得。美人度が半端ない。

超一級の美人は子どもの頃から美人なのだなぁ。もはやメイクやエステやダイエットでどうのこうのする…なんてレベルの綺麗さではない。神様ありがとう級の美人と言っても良いだろう。

とりあえず眼福なのでエリザベス・テイラーが好きな方は観ておいて損はない。

グランド・ナショナルと言うレース

『緑園の天使』を見るまでグランド・ナショナルって言葉も知らなかったのだけど、グランド・ナショナルは1839年に創設され、毎年4月にイギリスのリヴァプール郊外にあるエイントリー競馬場で行われる障害競走。女王陛下(国王陛下)の御前で行われ由緒あるレースとのこと。

16の障害を越えていくレースで、そもそも完走するのが大変だし、死亡事故や集団落馬も起きていて、世界一過酷な障害レースと言われている。

私の感覚からすると、そんな危険なレースをする意味が分からないのだけど、絶えることなく現代まで延々と続いているレースで人気があるそうだ。

世の中には知らないことが沢山あるなぁ…としみじみ思った。

少女と馬に癒やされる少年

ベルベットとパイがグランド・ナショナルに出場するための手助けをしてくれた青年マイもまた作品の中で成長していく。

マイはある出来事がキッカケで深く心に傷を負い、踏み出せないでいたのだけれど、ベルベットとパイと共にグランド・ナショナルに出場しようと努力することで心の傷を癒やしていく。

ボーイミーツガール…と言うと、とかく恋愛に結びつけがちだけど、ベルベットとマイの関係は恋ではなく「成長」だった。

男女の間でも友情や信頼関係は築くことが出来るのだなぁ…と思わせてくれて、とても気持ちの良い話に仕上がっている。

『緑園の天使は』古い作品なので映像も音楽も古びた感じはするけれど、今観ても十分楽しめる名作。興味のある方は是非、チェックして戴きたい。

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