パート先である放課後等デイサービスは重度の障害を持ったお子さんが多い。
放課後等デイサービスと言っても色々なタイプがあって「グレーゾーン」と呼ばれる発達障害のお子さんをメインに支援しているところもあれば、私のパート先のように重度の障害を持ったお子さんの支援がメインのところもある。
これは「どっちが大変」とか「どっちが重要な仕事」って感じではなくて「どっちも大変だし、どっちも重要」としか言えない。
金子みすゞの「みんなちがって みんないいい」ではないけれど、障害の度合いも方向性も1人1人違い過ぎるので、障害に応じた対応が必要になってくる。
利用者さんの中に身体的な障害は重いけれど、知的な部分では問題のないお子さんがいる。とても聡明なお子さんで「来年の目標は何ですか?」と社長のような質問をしてきたりする。
ある日、その利用者さんが「特別支援学校の訓練が厳しくて辛かった」と泣いたことがあった。
特別支援学校に通っているお子さん達にとって「訓練」は大きなテーマになっている。例えば……
- スプーンをもってご飯を食べる
- 立って歩く
- 自分で排泄する
……などなど。障害を持った人とか変わったことのない人には想像もつかないくらい、ハードな訓練で学校以外の施設に通っていたり「リハビリ入院」なんてことも多々ある。
専門家でもなんでもない私が言うのはおこがましい話だけど、知的障害がなくて身体障害の重い子の場合、パソコンスキルを身につけてもらった方が、子どものためになるんじゃないだろうか?
今のパソコンは進化していて、障害をもった人が便利に使える特殊なものだってある。身体的な不自由があっても、パソコンやインターネットの中でなら自由に生きることができるしお金を稼ぐことも可能だ。
ものすごく残念で残酷なことを書くけれど、重度の障害を持ったお子さん達が将来に行くつく先は福祉系の施設であることが多い。それが現実ってヤツだ。
だけど、もし自分の力でお金を稼いで自分で人を雇ってケアしてもらうことが出来たとすれば、一人で生きていく…って選択肢も考えられる。
特別支援学校なんだから特別な支援があっても良いと思うのだけどな。
厳しい訓練を受けて、日常生活に困らないレベルなれる…って話なら「そりゃ頑張るしかないね」と思うのだけど、気持ち程度の向上しか期待出来ないのであれば、もっと得意なところを伸ばしてあげることは出来ないのかな…と残念に思う。
しょせん私は放課後等デイサービスで働くパートの職員に過ぎない。もどかしい思いはあるのだれけれど、出来ることには限りがあるので、その辺の思いはそっと仕舞って毎日の業務に励んでいる。
…って言うのは建前で、本音は関わっている利用者さん達の未来がより良いものであることをいつも願っている。続きを読む→意地悪が服を着て歩いているような人。