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ひなのころ 粕谷知世 中央公論社

自分の少女時代を彷彿とさせてくれた作品だった。

ある少女の4歳から17歳までの物語で「4歳の春」「11歳の夏」「15歳の秋」「17歳の冬」と4つの年齢と季節をからませた短編連作方式。

1つの大きな話として読んでも面白いし、それぞれの物語として読んでもかなり良かった。図書館で借りたけれど、是非、買いたいと思うほど良かった。

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ひなのころ

お雛様や、お人形とも話せた幼い日々、病弱な弟を抱える家族の中で、ひとり孤独を感じていた頃、将来が見えず惑い苛立った思春期。

少女・風美にめぐる季節を切り取り、誰もが、心のなかに大事に持っている“あのころ”の物語を描き出す。

アマゾンより引用

感想

私は田舎の日本家屋で少女時代を過ごした経験もなければ祖母と暮らした経験もない。それなのに不思議と懐かしくて、それどころか「この子は私と同じだ」とまで思ってしまった。

こんなに、ピッタリと自分の感性と合致する本もめずらしい。

主人公はちょっと良い子過ぎるところが気になったが好感が持てた。

あえて考える必要のないことばかりを突き詰めて考えてみたり、悩んだり生意気だったりしながらも、やっぱりガキんちょだったり。思えば小っ恥ずかしい時代だ。

恐くて優しいおばあちゃん、言葉の足りないお父さん、女としての先輩でありながらも自分とは違う思考を持ったお母さん。そして生意気で病弱な弟。

家族の描き方が丁寧で、どこにでもいる普通のご家族の物語……という感じに好感が持てた。

特に印象的だったのはおばあちゃんの存在。

彼女が主人公に対して、特別な想いを抱いていた理由は最後に分かるのだけど、強気なくせに不器用なその生き方と、愛情の深さにグッっと来てしまった。

人は哀しいことがあっても、生きていかなきゃいけないのだなぁ……なんてことを強く思った。

お話の最初の章はひな祭りと、雛人形の話で、私も今年はひな祭りを祝いたい気分になってしまった。小さい子供もいないし、私はひな祭りを祝うような年ではないし、お雛様だって無いのだけれど。

抱きしめたくなるような、気持ちが優しくなるような、素敵な作品だった。

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白い木蓮の花の下で
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