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ジャイアンツ・ハウス エリザベス・マクラッケン 新潮社

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人間嫌いの女性司書と、巨人症の少年の恋……ってことらしい。

恋人同志の年の差は14歳。テーマとしては、かなり魅力的だったけど、いまいちハマることが出来なかった。

設定を読んで「期待できそう!」とワクワクしたのだけれど、なんだか微妙にコレジャナイ。

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ジャイアンツ・ハウス

わたしは司書、影のような。彼は少年、巨人症の。

悠然としたとびきりのノッポの少年の体の中では、ある病が進行中だった。

図書館で出会った二つの魂が、長い年月を経て触れ合った時…。

アマゾンより引用

感想

引っ込み思案で冴えない女性司書の描写はとても良かったと思う。実際、私自身も身をつまされるとこがあった。

私も、ほんの少し方向性を誤っていたら彼女のように陰に籠った生き方をしていたと思う。

たまたま方向を誤ることなく、人間嫌いどころか、むしろ人間大好きを掲げて暮らしているけど、女主人公の陰気っぷりは理解出来なくも無い。

ただ、少年との恋については、かなり首を捻らざるをえなかった。

恋というより依存という方が適切だったと思う。

あれを恋というならば、哀れみという感情は全て「恋」に置き換わってしまう。それに「自分より劣っていると分かっている相手だから心を開けた」というシュチユエーションが気に食わない。

もちろん女主人公は「彼の持っている素晴らしい資質」に心惹かれた事になっているけれど、少年が巨人症でなかったら、きっと好意を持たなかったと思えてしまうだけに。

面白い題材だったと思うだけに、ちょっと残念だった。

恋をすることで人間嫌いの司書が大きく成長する話だったら、なかり泣けたのになぁ。もしくは巨人症の少年が司書のことを本気で愛してしまった……とかであれば。

良い感じでツボを外してくれた1冊だった。

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