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貴婦人Aの蘇生 小川洋子 朝日新聞社

重苦しい純文学を続けて読むと、胸が一杯で違ったものが読みたいと思うことがある。

いくら美味でもフランス料理や会席料理を毎日は食べられないように、どんなに素晴らしい小説だって、似たようなノリが続けば飽きがくる。

この作品は「純文学おなか一杯」の時に読むと最適かも知れない。

重すぎもせず、軽すぎもせず、ぐいぐい読めて後味が良く「あぁ。面白かった」と本を閉じることのできた1冊だった。

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貴婦人Aの蘇生

北極グマの剥製に顔をつっこんで絶命した伯父。死んだ動物たちに夜ごと刺繍をほどこす伯母。

この謎の貴婦人は、はたしてロマノフ王朝の生き残りなのか? 失われたものの世界を硬質な文体でえがく、とびきりクールな物語。

アマゾンより引用

感想

小川洋子がお得意(?)の「ありそうでなさそうな話」だった。日本人の大人のための軽いファンタジーというべきか。ある部分は現実的で、またある部分幻想的で。

やや少女趣味な言い回しが多いのが気になるもが作品の雰囲気にはマッチしていて邪魔をする……というほどでもなかった。

淡々としている主人公、謎につつまりた貴婦人A、強迫神経症の恋人。

登場人物達は、現実世界では、居ないだろうなぁ……という設定なのに少しづつ現実味を帯びていて、空想と現実の間を行き来しているようだった。

物語としても面白く読めるし、現実逃避する手段というか、ちょっと日常を離れて、空想に遊ぶには丁度良い本だと思う。

読書は、それぞれの目的によって選ぶ本も変わってくるし色々な本があるからこそ、色々な人のニーズに答えられるのだと思う。

漫画ほど軽くなくて、純文学ほど重くもなくて推理小説も、人がザクザク死ぬようなものは読みたくないし……なんて時に読みたい小説ってのは少ないように思う。

『貴婦人Aの蘇生』は、軽い物を求めている時に読む本としては、うってつけの作品だと思った。ほどよく面白いのだ。匙加減が抜群に良い。

肩の力を抜いて、楽に読めるのに、しかし面白い1冊に出逢えて良かったと思った。

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白い木蓮の花の下で
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