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軽薄 金原ひとみ 新潮社

お久しぶりの金原ひとみ。

金原ひとみは物凄く好きって訳でもないけれど「なんだかんだ言って、ぼちぼち面白い物を書く人だよね」と言う認識の作家さんだ。

お話の筋書き自体はそれほど面白いとは思わないけれど「触ると怪我するぜ」的なキレキレの感性は嫌いじゃない。

ヤンキーテイストと言うのか、不良風味と言うのか。こう言う作風で成功しているのって、この人と山田詠美くらいじゃないかな…と思う。

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軽薄

ザックリとこんな内容
  • 十代の終わりに、ストーカーと化した元恋人に刺された過去を持つ女性が主人公。
  • 主人公は29歳。裕福な年上の夫と幼い息子、仕事での充足も手にし、満たされた日々を送っていた。
  • そんな中、アメリカから姉一家が帰国。未成年の甥から、烈しい思いを寄せられて…

感想

今回は恋愛小説。夫も子どももいるスタイリストの女性と甥っ子との恋。

スタイリストは結婚前に元恋人のストーカーに刺された経験があり、ちょっと心を病んでいる。甥っ子もまた違う方向で病んでいる(甥っ子については話が進んでいくにつれて分かってくる)と言う設定。

恋愛小説は壁が高いほど盛り上がるものだし、創作の世界でなら社会的にタブーな恋もアリだと思っているのだけど、それ以前にちっとも面白くなかった。

ナニコレ。昼ドラ? 暇な奥様が見るひと昔前のお昼のドラマの原作狙ってるの?

金原ひとみから「キレキレの感性」を取っ払ったら、安っぽい昼ドラになってしまったでござる。

「恵まれた主婦」とか設定からして日和ってる。

ストーカー被害に遭った…と言っても突き詰めていけば「愛され過ぎる私」の裏返しだし。甥っ子も夫も超イケメンだし。子どもがいる設定なのに、子どもはアクセサリー以下の扱いだし。もう、どこから突っ込んでいいやら分からないレベル。

瀬戸内寂聴の劣化版かな?と言う印象。

キレキレが売りの作家さんが日和ってしまったら面白味が半減してしまう。

年齢を重ねてもなお「キレキレでいる」のは難しいのだろうなぁ。この先もこういう路線でいくなら、もう次はいいかな…と思ってしまった。

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白い木蓮の花の下で
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