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ギケイキ 千年の流転 町田康 河出書房新社

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「ゲキイキ」かと思ったら『ギケイキ』だった。

町田康の作品だし、きっと「激烈にイク」と言う意味だろうと勝手に推察したのだけれど『義経紀』と言うことで『ギケイキ』って事らしい。

よく見れば「千年の流転」と言う副題まで付いているし。町田康が好きな人は読んだ方が良いと思う。そうでない人にはオススメしない。

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ギケイキ 千年の流転

千年の時を超え、現代に生きる源義経が、自らの怒涛の生涯を語り出す。激烈に滑稽で、激烈に悲痛な魂を描く、著者の新たな代表作。

アマゾンより引用

感想

義経紀と言っても町田康流の義経紀なので、普通の歴史好きな人からするとコレジャナイロボ出動案件だと思う。

何しろ帯には「平家、マジでいってこます」と書いてあるのだ。

昔『桃尻語訳枕草子』なんて読み物が流行ったけれど、そういう類の物だと覚悟して読んでいただきたい。真面目な方にはオススメしない。

さて。私は…と言うと、これは正直微妙だった。

嫌いってほどではないのだけれど、どうにもノリがauのCMなのだ。

桃太郎・浦島太郎・金太郎が出てくる昔話パロディシリーズのCM。

中でも最近登場した一寸法師と、この作品に登場する義経のイメージが重なってしまって、どうにもがどうにも素直な気持ちで読めなかった。

義経を連想しようとすると、auのCMに出てくる一寸法師が邪魔をする。もう「誰か助けて~」って感じ。

同じ連想をした人は私以外にもいるのではなかろうか。それくらい、この作品の義経はauの一寸法師だった。

さて。この物語。ものすごく途中で終わっている。

「あれ? なんか知らないけれど投げっぱなし?」と不思議に思って調べてみたところ、現在も『文藝』で連載中。全四巻完結予定らしい。

そうと知っていたら読むのではなかった。知らなかった私が悪いのだけど。

せめて『ギケイキ 1』としてくれていたら、絶対に手を付けなかったのに。作品は完結してから読みたい派なのだ。

町田康の会話劇が好きな人なら面白く読めると思う。ちなみに、私はそこまでハマれなかった。

だけど、需要はありそうな気がする。学生さんが歴史を学ぶキッカケとして読んでも良いかも知れない。

正直言って、途中で終わってしまっているので「面白かった」とか「面白くなかった」とかは書きづらい。気が向いたら次が出た時に続きを読んでみようと思う。

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白い木蓮の花の下で
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