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スピンクの壺 町田康 講談社

町田康、2冊目。犬の語りで構成されている作品で『吾輩は猫である』の犬バージョンってところだろうか。

創作なので小説ってことなのかと思ったり、エッセイっぽいな……と思ったり。

主人公のスピンクはスタンダードプードル。飼い主の事を「ポチ」と呼んでいて、そうとは書かれていないけれど「ポチ=作者」な感じ。

犬好きな人なら面白く読めると思うのだけど、犬が嫌いな方にはオススメ出来ないかも。

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スピンクの壺

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講談社
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生後四ヵ月で行きどころを失った雄犬、スピンクは、小説家の主人とその妻・美微さんの家に引き取られて暮らし始めた。

主人は人間だが、どこか犬っぽい。スピンクは主人にポチという呼び名をつけた。

本書は犬のスピンクが、主人・ポチや美微さん、同じく行き場をなくして引き取られた犬たちとともに、毎日を暮らす様子を丁寧に綴った日記である。

山奥の家に起こる事件を四季の移り変わりとともに描く、現代の犬猫文学決定版!

アマゾンより引用

感想

「どうして、犬の気持ちが分かるんですか? もしかして犬語がお分かりになる?」と思ってしまうほど、犬の気持ちが詳細に描かれていた。

犬を飼った事のある人なら「あ~。分かるわぁ~」と思えるようなネタが満載。

町田康は犬好きの人なんだなぁ…と共感を覚えた。

ポチ(スピンクの飼い主)はスピンクの他にも犬を飼っていて、それぞれ性格が違うのも面白い。これもまた犬を飼ったことのある人なら「あ~。分かるわぁ~」と言うような話。

面白いと思ったのはポチが犬のために庭を整えようと奮起するエピソード。

ポチは心底良い人だけど、頑張り切れないところが面白くて可愛い。親しい友人にポチのようなタイプの人がいるのだけれど、愛すべき人間で、作者もそういうタイプの魅力的な人なのかな……なんて事を思ったりした。

しかし残念ながら私は町田康の文章とはイマイチ相性が良くないらしい。笑いのツボが違うのだと思う。

比較的真面目な感じの文章の時は平気なのだけど、ちょっと砕けてくるともう駄目だ。たぶん笑わせようと書いていると思われる部分が、妙に寒くていただけない。

ただ、このスピンクのシリーズは何冊も続いている人気シリーズらしいので、私には合わないけれど「面白い」と思う人もいるのだろうし、需要は多いのだと思う。

気の抜けた感じの作品なので気楽に読めるし、もし犬が好きなら読んでみてもいいのではないかと思う。

「感動の1冊」と言うほどではないけれど、良く出来た作品だし、サクサク読めるので「なんかちょっと気楽に読みたいな」と言う時などに向いている作品だと思う。

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白い木蓮の花の下で
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