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我が家のヒミツ 奥田英朗 集英社

奥田英朗は初挑戦の作家さん。活躍されていたのは知っていたけれど「ミステリーの人」と言うイメージが強くて、今まで手に取ろうと言う気になれなかった。

ミステリー以外の作品も書かれているなんて知らなかったのだけど「家族シリーズ」と呼ばれる作品があって、その流れの作品とこのと。

「家族シリーズ」の名の通り「家族」がテーマの短編集。好き嫌いはあると思うのだけど、どの作品も凝っていて面白かった。

実のところ、収録されていた作品の中で手放しで共感出来る物は1つも無かったし、登場人物の気持ちに寄り添えるような話も無かった。

だからこそ「世の中には色々な家族がいるんだなぁ」と言う事を実感出来たし興味深く読ませてもらった。

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我が家のヒミツ

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結婚して数年。自分たちには子どもができないようだと気づいた歯科受付の敦美。ある日、勤務先に憧れの人が来院し…(「虫歯とピアニスト」)。

ずっと競い合っていた同期のライバル。53歳で彼との昇進レースに敗れ、人生を見つめ直し…(「正雄の秋」)。

16歳の誕生日を機に、アンナは実の父親に会いに行くが…(「アンナの十二月」)。

など、全6編を収録。読後に心が晴れわたる家族小説。

アマゾンより引用

感想

私が1番気に入ったのは出世コースから外れた中年男性が主人公の『正雄の秋』。

主人公はライバルとの勝負に負けて出世コースから外れてしまう。主人公にも家族がある訳だけど、ライバルにも家族がいて会社で働いている人達もそれぞれに人生があって……と言う背景が面白かった。

そして『正雄の秋』と対になるような『手紙に乗せて』も面白かった。

『正雄の秋』と『手紙に乗せて』は全く違う話だし、主人公の背景も違うのだけど、どちらも「会社」と言う覗き窓が良い効果を出していたと思う。

どの作品もそれなりに面白かったのだけど、この作者の書く女性達は馬鹿だったり、軽薄だったりするのはいただけなかった。

そりゃあ、まあ、そう言うタイプの女性がいるのは承知しているけれど、6つの作品が収録されているにも関わらず「いい女が1人もいない」と言うのはどうなんだろう?

作者は女性に恨みでもあるのか……と勘ぐってしまうレベル。

ちなみに6つの作品の中に「いい女」は1人もいないが「いい男」はちゃんといる。「男性の目から見た女性像ってこんな感じですよ」と言われてしまえばそれまでだけど、女性読者としては微妙な気持ちになってしまった。

……とは言うものの、どの作品も面白かったので「家族シリーズ」と呼ばれている他の作品も読んでみたいと思った。

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白い木蓮の花の下で
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