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連舞 有吉佐和子 集英社

『連舞』は私が愛してやまない病床読書本である。身体がズタボロで、辛くなってくると読みたくなる1冊。

時代は第二次世界大戦前後。舞踊家の娘に生まれたヒロインの半生を描いた作品で、自分とはタイプの違う女性なのにヒロインの気持ちにシンクロして読んでしまう。

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連舞

昭和初期の東京・上根岸。日本舞踊の名門梶川流の師匠を母とする異父姉妹。家元の血を享け、踊りに天賦の才を見せる妹の千春の陰で、姉の秋子は身を慎んで生きてきた。

しかし戦後の混乱期、梶川流の存亡を賭け、秋子が進駐軍の前で挑んだ驚くべき舞台が彼女の人生を予想もつかぬ方向へ導いていく―。

伝統と因襲の世界で生きる女たちの苦悩と希望を描く、波瀾万丈の人間ドラマ。傑作大河長編。

アマゾンより引用

感想

地味で控えめな女が成長する話を欠かせたら、有吉佐和子天下一品だと思う。

誰からも注目されることなく成長したヒロインが、満身創痍で傷つきながらも確実にステップアップしていく様は素晴らしいの一語に尽きる。

今どきのヒロインとは違い「運命を受け入れる」タイプのヒロインなのに、決して駄目になっていかないあたりは流石と言うべきか。

物語の冒頭は、有吉佐和子お得意の出産シーン。

作者の作品には「出産」の場面の出てるものが多いのだが、何度読んでも「女性だから書けるんだな」と思ってしまう。

年表と照らし合わせて読んでいる訳ではないので、確証はないが、自分自身の出産の経験が表現されているのではないかと思う。

「日本舞踊の家元」という華やかな世界がメインだが、第二次世界大戦前後の描写も生々しくて良い。女でなければ書けない視点だと思う。

第二次世界大戦についての云々だと『針女』の方がグッっとくるのだが、また別の方面から戦争を描いていて、人間の泥臭さが美味い具合に生きている。

ネタバレで恐縮だが、ヒロインが処女を失うに至る過程は凄すぎて吃驚。

10代の頃、はじめて読んだ時は、あまりの凄まじさに呆然としたものだ。もっとも33歳になった今では、あの頃とは少しだけ違った感想を持っているのだけれど。

大好きなシーンは沢山あるが、印象的なのはヒロインが長年愛憎を抱いてきた妹を平手うちする場面。

しかし、この話は続編の『乱舞』で、ちょっとしたネタバラシがあり、その仕掛けがまた良いのだけれど、それは続編を読んだ人だけのお楽しみ……ってところだろう。

私にとって、何度でも読んでしまう……読まずにはいられない1冊である。

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白い木蓮の花の下で
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