この週末。宝塚大劇場へ『ベルサイユのばら』を観に行ってくる。
「もしかしたら今回の公演は人生最後のベルばらかも知れない」と言う思いに駆られた私。『ベルサイユのばら』のチケットを手に入れるために全力を尽くしたのだけど、ゲット出来たのは1階の最後列の席だった。
宝塚素人の私がチケットをゲット出来ただけでもラッキーなのは理解しているけれど「できれば良席で観たい」と言う気持ちを捨てきれなかったので、食事と抱き合わせになっている旅行会社のパックツアーキャンセル待ちだの、遠征するつもりで東京宝塚公演の抽選なども手を出しているけれど、いまだ良い知らせは届いていない。
「どうしてそこまでして良席で観たいのか?」って話。それは私にとって『ベルサイユのばら』は数ある宝塚歌劇の演目の中で特別な存在だからだ。
宝塚歌劇を知らない人からすると「宝塚ってゴージャスなドレス着て歌ったり踊ったり、羽背負った人が階段から降りてきたりすんるでしょ?」みたいな認識だと思うのだけど、実のところ宝塚歌劇の演目は驚くほど幅広く「ゴージャスなドレスを堪能出来る演目」ってのは以外と少ない。
宝塚の演目には日本の時代劇みたいな話もあるし、ニューヨークが舞台だったりもする。現代劇もあれば中華風もある。ゲームだろうがアニメだろうが舞台化するし、何なら今年はインド映画を舞台化していた。
私が求める宝塚歌劇はドレスと宮廷なのだ。宝塚歌劇でミュージカルやショーとして優れた演目は数あれどドレスと宮廷のキラキラした世界を味わい尽くせる演目となると本当に数が限られていて、私基準のツートップは『ベルサイユのばら』と『エリザベート』の2作品。
実のところ『ベルサイユのばら』の中で描かれている恋愛劇は私の好みのど真ん中じゃない。マリー・アントワネットとフェルゼンは突き詰めて言うと不倫でしかないし、オスカルとアンドレは幼馴染からの発展型。私は幼馴染属性が無い上に、オスカルの初恋の人はアンドレではなくフェルゼンなのでゴリゴリの純愛物語って訳でもない。
しかし。『ベルサイユのばら』の舞台はとにかくゴージャスでキラキラしている。特にフェルゼンとマリー・アントワネット編は宮廷の場面が多くて、最初から最後まで「愛~愛~」とドレス着て歌い狂っているのだ。
もう52歳だし恥も外聞もないので書いておくけれど、私は物心付いた時からお姫様の世界が好きでお姫様になりたかったのだ。宝塚歌劇はトップスターの男役より娘役の方が好き…まである。
全編を通してキラキラしたドレスが堪能できる『ベルサイユのばら』が私のとって特別な存在になるのは自然な流れとしか言いようがない。幼稚な理由ではあるけれど私は「ドレスを堪能できる演目」として『ベルサイユのばら』を熱愛している。
後ろの席しか取れなかったけれど『ベルサイユのばら』を存分に楽しんでこようと思っている。そしてキャンセル待ちが回ってきたら迷わず、おかわりするし、何なら元気に生き永らえて次の公演(たぶん10年後くらい)も観に行きたいと思う。
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