宝塚歌劇、花組公演『悪魔城ドラキュラ』と『愛, Love Revue!』を観劇した。
『ベルサイユのばら』の観劇以降、宝塚大劇場での公演は各組コンスタントに足を運んでいる。そろそろ宝塚でカテゴリーを作っても良い頃合いなのか? などと迷っている今日この頃。宝塚は何だかんだ楽しんでいるけれど相変わらず贔屓の組がある訳でもなければ特定のスターに入れ込むでもない、ゆるゆるスタイル。
今回はヲタクとして『悪魔城ドラキュラ』を熱愛している親友が「チケット取れ過ぎてしまった」とのことで観劇することになった。
私は…と言うと古きヲタクなので『悪魔城ドラキュラ』は履修しているものの、アクションゲームは苦手で作品への思い入れは皆無。「純粋な宝塚ファンの方々に較べたら知識かるかもな~」くらいの意気込みでの観劇となった。
宝塚の感想を書く時は毎回書いているけれど私はヲタクで宝塚歌劇を愛しているものの、ガチガチの宝塚ファンではないのでヅカ用語は使いませし愛称で呼んだりもしません。
スターは敬称略が礼儀…と考えているので「さん付け」表記はしませんのでご容赦ください。(もちろんご本人と対面で話をする機会があれば『さん』付けでお呼びします)
悪魔城ドラキュラ~月下の覚醒~

悪魔城ドラキュラ
『悪魔城ドラキュラ』の観劇は最初からめちゃめちゃ乗り気だった…って訳ではなくて「親友がチケットを譲ってくれたから」って理由での観劇だったのだけど、結果的には行って良かった。
今回の公演チケットの売れ行きがイマイチで幕が開いても座席が残っている…いう状況が続いていたけれど、初日以降は話題になりTwitter(現X)上では、「宝塚行ったことないけど『悪魔城ドラキュラ』を観てみたい」となった宝塚未体験のゲームファンに宝塚ガチ勢のみなさまがチケットの買い方から、観劇のマナーなどを教えるという流れがあって「これぞ異文化コミュニケーションだ」と感心したものだけど、実際大劇場はいつになく男性率が高かった。
宝塚を訪れる男性達の中には「本当に宝塚が好き」って方もおられるけれど、いかにも「妻(彼女)の付き合いで来ました」みたいな感じの人が多いのに対して、今回の『悪魔城ドラキュラ』では男性陣もウッキウキで物販の列に並んでいる姿が見られて微笑ましかった。
数年前に『ポーの一族』を観劇した時にも思ったのだけど宝塚と2次元作品は相性が良い。ゲームのキャラクターが現世に降臨したのではないかと思うほど完成度が高かった。
そもそも『悪魔城ドラキュラ』はゴシックホラーの世界観なので、そりゃあ宝塚向きだよね…って話。マントも鞭も長髪も舞台映え半端なかった。
主要キャラが動くたびにマントが翻るのは眼福の至り。そして主人公達の後ろで踊るコウモリダンサーズの演出も格好良くて素敵だった。
個人的に好きだったのは主役のアルガードカップル…ではなくて、アルガードのパパ&ママコンビと、マグヌス&サキュバスコンビに心惹かれた。マグヌスがサキュバスに顎クイする場面など宝塚の舞台でなければキツかったと思う。
ゲームを意識した舞台の使い方は本当に素晴らしかった。スクリーンや光を使った演出が多めでゲームの世界観が見事に再現されていた。
愛, Love Revue!

愛, Love Revue!
そしてショーの『愛, Love Revue!』
『悪魔城ドラキュラ』が今風な感じの演出だったので、てっきりショーも今風な路線だと思っていたらまさかのレトロスタイルだった。
ほのかに漂う昭和の歌謡ショー感!
曲もなんとなく昭和歌謡っぽかったし、銀橋に出て歌ってた雰囲気も昭和歌謡のショーみたいだな…と思ってしまった。ディスってるのではなくて「こういうスタイルもあるんだな」と感心したし花組の皆さん素敵にキュートだった。
『ベルサイユのばら』以降、全組通して観劇するようになって「組によってカラーが違うんだな」ってことを感じるようになった。中でもショーは組によって雰囲気が全然違ったくるのだなぁ。「宝塚はお芝居よりショーの方が好き」って言うファンの人達はそういうところにグッとくるのかも知れない。
だけど私は今風の演出のショーや星組公演でみた『Tiara Azul -Destino-』のようなキラッキラッした感じのショーの方が好きみたい。ただ今回のような作品が好きな人がいるのも理解できる。
親友は「宝塚初体験」と言う母親を連れて行ったのだけどお芝居より断然ショーの方が楽しかったらしく家でも「アイ・ラブ・レビュー♪」と鼻歌を歌うくらいに気に入ったとのこと。
次の宝塚歌劇の観劇予定は月組『GUYS AND DOLLS』の予定。期待のお芝居1本物。ショーよりお芝居派の私。かなり楽しみ。次回の宝塚観劇を励みに頑張って働こうと思う。