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団地のふたり 藤野千夜 U-NEXT

藤野千夜の作品を読むのは3冊目。

「これって阿佐ヶ谷姉妹?」って感じの2人の女性が描かれた表紙に惹かれてなんとなく手に取ってしまった。私は阿佐ヶ谷姉妹が好き…って訳じゃないし、何なら阿佐ヶ谷姉妹をちゃんが出ている番組を見たこともないけど、阿佐ヶ谷姉妹ってインパクト強いなぁ…と改めて思った。

ゆるふわ路線の短編集で「感動しました!」とか「一生の友になる本です!」とか言うタイプの作品ではないけれど、疲れている時などに「ふわっと」読むには良いかも知れない。

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団地のふたり

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ザックリとこんな内容
  • 50歳の独身女性2人が主人公の連作短編集。
  • 諸事情により実家暮らしになった なっちゃん(桜井奈津子)は売れないイラストレーター。ノエチ(太田野枝)は大学で非常勤講師として働いていた。
  • 保育園からの付き合いの幼なじみ2人の日常と友情。

感想

『団地のふたり』は時事ネタをふんだんに盛り込んだ作品で2022年現在で50代前後の人なら映画にしても音楽にしても「懐かしい~」と共感するネタが多いと思う。

2人の主人公は50歳。しかも若い頃はサブカル系だったっぽい。50歳になった現在は「身近な幸せ」を大切に生きている…って感じ。

なっちゃんとノエチのように「保育園からの友人」が身近にいるって、とりあえず強い。そして彼女達の親も今のとこ介護不要の元気老人だってところも強い。

主人公の女性2人は時々喧嘩もするけれど、長年連れ添った夫婦のような関係。自分を飾らなくても一緒にいて楽な相手がいる…って幸せなことだ。夫婦だろうが、友達だろうが、そういう相手がいるといないとでは人生の幸福度が違う気がする。

『団地のふたり』では中年女性の描き方がとても上手いな…と感心した。食べ物の好みとか、考え方とか、ワガママなところとか。主人公2人は立派な人間ではなくて「そこら辺にいそうな人」ってところが良かった。

ただし「主人公の2人って結局、子供部屋おじさんの女性版みたいなものでしょ?」って部分もあるし「2人とも50歳って言っても介護問題とか出てきてないから暢気にやれるだけでは?」って部分もある。さらに言うなら「50歳過ぎると自分の健康トラブルも出てくるのでは?」って疑問ある。

『団地のふたり』は現代のファタジー小説だと割り切って読むことをオススメしたい。

「仲良しの中年女性がキャッキャウフフしながら楽しく暮らしたっていいじゃない?」くらいのノリで読めるのであれば、そこそこ楽しめると思うのだけどご都合主義的設定がどうしても気になるのであれば全く楽しめないと思う。ちなみに私は楽しめた派。

歳を重ねるごとに「自分はこれから先、どんな風に生きていくんだろう?」って気持ちになる訳だけど『団地のふたり』の主人公達のように、身近にある幸せを大切にしながら人と関わって生きていけたらいいな…なんて事を思った。

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白い木蓮の花の下で
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