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D菩薩峠漫研夏合宿 藤野千夜 新潮社

年末の図書館の特設コーナー「芥川賞作家特集」に並んでいたので手にとってみた。

藤野千夜は芥川賞作家とのことだけど「名前だけは聞いたことあるけど…」程度しか知らない作家さん。

題名に「漫研夏合宿」とあるので漫画好きの私には面白いかも……と予想していたのだけれど、なんだか色々と予想外の作品で戸惑ってしまった。

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D菩薩峠漫研夏合宿

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都心の有名男子校・あおい学園の漫画研究部の夏合宿は、D菩薩峠のバンガローに持ち込んだ漫画本を一週間ひたすら読む、だけ。

副産物として、合宿中にお熱いカップルがいくつも出来上がるらしい。

高一の「わたし」は、出発前に「おにいさま」からのメモを見つけ、胸を高鳴らせていた。メモは、本気なのか冗談なのか、予告なのか悪戯なのか。「おにいさま」はいったい誰なのか。

アマゾンより引用

感想

「漫研」と言っても男子校の漫研だった。表

紙を見れば想像出来たと思うのだけど、バタバタと適当に借りてしまったのでそこまで考えが至らず、読み進めていくうちに「え? 主人公は男の子なの?」と吃驚。

主人公の1人語り形式なのだけど、主人公の語りは女の子っぽいのだ。

まぁ、それはそれとして。男子校のドタバタ物ならそれはそれで面白いかも……と思うも「カップルが出来る」とか、謎の人物から思わせぶりな手紙が来るとか、同性愛ありきの設定だった。

途中まで読み進めて「これっていわゆるBL(ボーイズ・ラブ)小説なのかな」と思うものの、どうもボーイズ・ラブとは違う感じ。

ボーイズ・ラブにしては悪びれていないと言うか、あけっぴろげと言うか。

どうしても女性作家の感覚とは思えなくて途中で本を置いて調べてみたら、作者は女性として生活している男性だった。ここまで来てやっと「なるほど」と納得して読み進める事が出来た。

さて。肝心の内容はと言うと、漫画好きの人でないと全く楽しめないと思う。

漫画と言っても少女漫画がやたら出てくるので男性にはキツイだろう。少女漫画好きな男性がいるのは知っているけれど、男子校の漫画合宿がテーマなのに少女漫画ネタが盛々出てくるのは違和感があった。

ゲイの主人公の成長物語と言うか、思い出小説って感じなので、ラストは切なく仕上がっている。だけど、この世界にハマって読める読者は少ないんじゃないかと思う。

新潮社もなかなかやるなぁ…と感心した。

私は正直、好みの作風ではなかった。

同性愛云々が嫌だって訳ではなくて、ふざけ過ぎている感じがどうにも。作品に流れる空気も居心地が悪くて、主人公を軽く馬鹿にしているような友人達も好きになれなかった。

私は女子校出身なので男子校のノリは分からないけれど、上手く説明出来ないけれど嫌な感じ。もしかしたら作者は「あえて」そんな風に書いたのかも知れないけれど。

作者はいつもこんな感じの作風なのだろうか?

それとも、これはイロモノなのだろうか? ちょっと、そこのところは気になるので気が向いたら他の作品を読んでみたいと思う。

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白い木蓮の花の下で
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