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トッカン 徴収ロワイヤル 高殿円 早川文庫

『トッカン 徴収ロワイヤル』は前知識ゼロでなんとなく手に取ったのだけど、予想外に面白かった。そして「ああ…これはドラマ化したら面白そう。漫画化もアリかも」と思ったのだけど、とっくの昔にドラマ化&漫画化されいた事を読後に知った。

しかも『トッカン』自体、人気シリーズで『トッカン 徴収ロワイヤル』はシリーズ初の短編集とのこと。どうやら私は本編をすっ飛ばしてスピンオフ的な作品から手を付けてしまったらしい。

読後に色々知って「しまった…これはシリーズ最初から読むべき作品だった」と思ったものの、シリーズを読まずに単独で読んでも問題ないくらいに楽しむことができた。

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トッカン 徴収ロワイヤル

ザックリとこんな内容
  • 大人気シリーズ『トッカン』初の短編集。
  • 税金滞納者に日々納税指導を行なう国税徴収官がテーマのお仕事小説。
  • 物語の主人公は「京橋中央署の死に神」と怖れられる特別国税徴収官(略してトッカン)鏡特官の下で働く若手徴収官の「ぐー子」。
  • 飲食店の巧妙に隠された滞納金捜し、相続税が払えない老婦人、ブランド品を密売する質屋、税大研修(税務大学校研修)など、多彩なテーマの全6篇収録。

感想

私は税金について詳しくない人間なので『トッカン 徴収ロワイヤル』は「税金小話」みたいな感じで楽しむことができた。

……とは言うもの私は税金を滞納したことがないし、大儲けをして脱税することもなければ、相続税で悩むこともなさそうなので『トッカン 徴収ロワイヤル』に書かれていたような話は縁がなさそうではあるのだけれど。

まず思ったのは「お仕事小説としてよく出来ているなぁ」ってこと。お仕事小説を読む人って「その業界の知識を得たい」と思っている訳じゃなくて「業界小話が聞きたい」くらいのノリだと思うのだけど『トッカン 徴収ロワイヤル』は、お仕事小説好きな人のニーズに上手いこと応えてくれていたと思う。

私が特に気に入ったのは税大研修(税務大学校研修)でのエピソード。税務官が税務大学校で勉強する…ってことは知っていたけど「5年目の税大研修は税務官同士の婚活の場でもある」って話は興味深かった。「職場恋愛で同業同士で結婚するのは何かと便利」って話は、どこの業界でも同じなのだなぁ…と。

そして私が『トッカン 徴収ロワイヤル』を気に入ったのは仕事小説云々…もあるけれど、ヒロイン「ぐー子」に親近感を感じたからだと思う。

ぐー子は一生懸命仕事に取り組むアラサー女子。彼氏はおらず、強面の上司に毎日振り回されている。スイーツと食べることが何よりも好きで「彼氏が欲しい」「お洒落も頑張りたい」「結婚したい」と思いながらも仕事で辛いことがあれば、美味しいものを食べて「また頑張ろう」と思ったり、とにかく家に帰って化粧だけ落として死んだように眠る。なんだか30代の頃の自分を見ているようだった。

『トッカン 徴収ロワイヤル』はあくまでも小説だし、小説と言ってもコメディめいたた作品だけど、懸命にがんばつているぐー子の姿を見ている(読んでいる)と元気が出たし「ぐー子、頑張れ」と応援したいように気持ちになってしまった。

私はうっかり『トッカン』シリーズのスピンオフ的な作品から読んでしまったのだけど、機会があればじっくりと本編も読んでみたいと思う。

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白い木蓮の花の下で
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