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映画『フローズン』感想。

3.5

『フローズン』は2010年に公開されたアメリカのホラー映画。

スキー場に遊びに来た大学生の男女3人が地上15メートルの高さのリフトに取り残されてしまう物語。

いかにもB級ホラーって感じの胸糞悪い作品なので、ホラー映画好きでなければオススメ出来ないけど「怖かった?」と聞かれたら、素直な気持ちで「怖かったです」と答えることが出来る。

今回はネタバレ全開の感想になるので、ネタバレNGの方はご遠慮ください。

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フローズン

フローズン
Frozen
監督アダム・グリーン(英語版)
脚本アダム・グリーン
製作ピーター・ブロック
コリー・ニール
製作総指揮ティム・ウィリアムズ
ジョン・ペノッティ
マイケル・ホーガン
音楽アンディ・ガーフィールド
撮影ウィル・バラット
編集エド・マルクス
製作会社A Bigger Boat
ArieScope Pictures
配給アメリカ合衆国の旗 Anchor Bay Films
日本の旗 ブロードメディア・スタジオ
公開アメリカ合衆国の旗 2010年1月24日(SFF)
アメリカ合衆国の旗 2010年2月5日
日本の旗 2010年8月7日

ざっくりとこんな内容

大学生のダン、ジョー、パーカーはあるスキー場にスキーにやってきた。ちなみなダンとジョーは幼なじみ。ダンとパーカーは恋人同士。

日も沈み、1日スキーを楽しんだ3人は終業時間をわずかに超えてからもう一滑りしようと強引にリフトへ乗り込み山頂へ向かう。ところが3人の存在に気づかなかったスキー場の係員は全員帰ったと勘違いしてリフトを停止してしまう。

3人は地上から15メートル位置にぶら下がっているリフトに取り残されてしまったのだ。しかもスキー場の営業が再開されるのは1週間後。

気温がどんどん低下していく中、徐々に事態の深刻さを痛感していく3人が取った行動は……

若さゆえの過ち

『フローズン』は3人の若者が「これでもか!」と言うレベルで酷い目に合う作品なのだけど、突き詰めるとその不幸は自業自得。

リフトに取り残されたのは「もう1回滑りたい」と強引にリフトに乗ってしまったことが原因だし、その後の行動も浅はかなものが多くて窮地に陥ることになる。

だけど私は彼らのことを「馬鹿だな」とは思えなかった。20歳そこそこの若者時代って人生レベルでもかなり馬鹿。子ども時代より何でも出来るようになっているけれど、社会経験が無い分だけ思慮が浅い。

あなたたちの中で罪を犯したことのない者が、まず石を投げなさい

ヨハネによる福音書第8章3〜11節

私自身、20歳の頃を思い出した時「これは恥ずかしい…」と赤面するような失敗をいくつもしている。彼らは馬鹿だったかも知れないけれど、それ以上に運が悪かった。若さゆえの過ち…で終わらなかったのが『フローズン』の悲劇。

寒さの問題

雪山のリフトに取り残されて、まず困るのが寒さ。スキーウェアを着ていたとしても、半端ない寒さ。

視聴していて不思議だったのが「この3人、どうした抱き合わなかったの?」ってこと。

究極的に寒い時には人間同士が裸になって抱き合った上から何かで包むのが最高に温かいと聞いてるし、裸ににならないまでも身を寄せ合った方が生存率が上がるだろうに、なんか普通に座っているのには正直、違和感しかなかったけれど、これもまた「若さゆえの過ち」なのだと思う。

あまりの寒さに凍傷になっちゃったりもするし、リフト上でおしっこが我慢出来ずに失禁してしまったりもするのだけど、私は本気で「その尿、そのまま垂れ流すとかモッタイナイ」と思ってしまった。「そこは飲むところだろ…」と真顔で思うよね。

……とは言うものの、寒さに身を任せるだけの3人は凍傷で酷いことになったりして本当に気の毒だったし痛そうだった。

野生動物ヤバイ

リフトに取り残された3人は「このままじゃ死んじゃう。とにかく脱出しなきゃ」って事で、事もあろうにそのうちの1人が15メートル下に飛び降りてしまう。

……雪の上とは言うものの15メートル下に飛び降りたら無事ではいられない訳で、両足を開放骨折してしまうのだ。開放骨折とは骨折した際に皮膚が破れて骨が外に露出する状態。「痛そう」なんてレベルの話ではない。

そして気の毒なのは開放骨折して出血したこともあって、血の匂いに釣られて狼達が集まってしまった…ってこと。

動けない人間と狼の群れ…となると結果はそう言うこと。

ここで怖いのはリフトの上にいる2人は為す術もなく仲間が狼に食べられる声を聴き続けなきゃいけかった…ってこと。この場面は相当に辛いしキツかった。

そしてあと2人

さて。仲間が狼に食い殺されたけど、残った2人はどうするか?

サバイバル系の映画の場合、心を合わせて一致団結して生き残る可能性を模索するしかないと思うのだけど、罵りあいが始まってしまうあたりが凄い。

「コイツら、なに喧嘩してるの? 今は喧嘩してる場合じゃないでしょ?」と思うのだけど、一般人がそういう場面に遭遇したらそんなものなのかも知れない。彼らは訓練された兵士でもスパイでもなく、チャラチャラした大学生なのだもの。

サバイバル映画で颯爽と活躍するのは兵士だったりスパイだったり日頃から訓練を受けている人間達。日々をぼんやり生きている普通の人間は浅はかで弱いのだ。

大学生達の愚かしさは「リアルかも知れないな…」って気持ちにさせてくれて、余計に怖かった。

なかなかの胸糞エンド

残り2人の結末については伏せておくけれど、なかなかの胸糞エンドなので覚悟を持って視聴して戴きたい。

『フローズン』はB級映画だけど、脱出ホラーとしてはなかなか良く出来た作品だと思う。この類の映画って「人を嫌な気持ちにさせてこそ」みたいな部分もあるので、その点においては及第点。

胸糞展開があったものの「怖い」と言う意味ではレベルが高かったし「自分ならどうするか?」と考えながら観るには良い作品だと思う。B級映画好きの方は是非お試し戴きたい。

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白い木蓮の花の下で
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