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非正規介護職員ヨボヨボ日記 真山剛 フォレスト出版

フォレスト出版が出している特定の職業をテーマにした『○○日記』のシリーズは本当に面白い。少し前に読んだ『交通誘導員ヨレヨレ日記』が面白かったので、介護職員編も読んでみた。

私自身、介護ではないものの福祉業界で働いているので「分かるわぁ~」とか「あるあるですね~」と共感する部分が多かったのだけど、そうでなくても介護問題は誰もが通る道なので読んでみて損はないような気がする。

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非正規介護職員ヨボヨボ日記

ザックリとこんな内容
  • フォレスト出版が手掛ける『○○日記』シリーズ。
  • いくつかの職業を経て56歳で介護職員になった作者のエッセイ。
  • 作者はハローワークの紹介で半年間、介護職員養成スクールに通い高齢者施設へ就職する。
  • 下っ端介護職員の奮闘と高齢者施設で暮らす老人達の悲喜こもごも。

感想

日本には「老老介護」なんて言葉があるけれど、その状況は一般家庭だけの問題ではなく介護業界にも訪れている。

『非正規介護職員ヨボヨボ日記』の作者は57歳で介護初任者研修を受けて介護業界に入り4年目の職員とこのと。

60歳の男性が70歳、80歳の高齢者の介護をしているのだから老老介護と言っても良いと思う。もちろん最近の60歳は案外若くて、まだまだお元気な人が多いのだけど。

作者の真山剛は文学賞受賞経験のある人(職業作家にはなれなかった)だけあって、フォレスト出版社から出ている『○○日記』のシリーズの中でも読みやすい類だと思う。普通に上手な職業エッセイ…って印象を受けた。

介護職員の方が読んだら違う感想になると思うのだけど、高齢者介護の世界を知らない人間からすると知らない事が多くて、とても勉強になった。私も福祉関係の仕事をしているけれど、障がい児福祉と高齢者介護は共通する部分もある反面、まったく知らないことも多かった。

この本を読んで「転職先で仕事に慣れて、娘の高校受験が落ち着いたら介護初任者研修受けに行こう」と決意した程度には色々と関心させられた。高齢者施設で介護の仕事をしないまでも、介護の知識は人生レベルで役に立つと思う。自分の親の介護もそうだし、親を施設に託すにしても知識はあったに越したことはない。

『非正規介護職員ヨボヨボ日記』の主人公(=作者)はなんだかんだ言って、仕事に真面目で真摯に取り組んでいるところに好感が持てた。そもそもとして、離職率の高い業界なのに同じ職場で4年働いている…ってだけでも凄いことだ。

私は今年50歳。高齢者に近づいてはいるものの、身体の自由がなくなっていったり、認知機能が衰えたりした高齢者の気持ちは理解できない。

高齢者の介護と聞くと「面倒くさい」とか「嫌だな」みたいな気持ちが先に立ってしまうのだけど、母達の介護問題を抜きにして、いつか自分も行く道なのだから、もう少し真面目に向き合っていかなきゃな…って気持ちになった。

全国の介護職員の人達には「毎日お疲れ様です」って心から思うし、ありがた過ぎる。保育と介護の仕事は底辺職だと言われるけれど世の中のとって大事な仕事だと思う。

介護業界、福祉業界で働いている人だけでなく、業界に携わっていない人が読んでもためになる1冊だと思う。

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白い木蓮の花の下で
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