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キッスキッスキッス 渡辺淳一 小学館

先人達のラブレターを集めた書簡集。

ラブレターの原本に、恋人達のエピソードを添えて作者の解説が入っている。日記フェチ・書簡フェチを自称する本読みにとってはヨダレものの1冊だと思う。

書簡好きでなくても、読書が好きな人なら、名だたる文豪の書いた恋文を読んでみるのも楽しいのではないかと思う。

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キッスキッスキッス

ザックリとこんな本
  • 太宰治、谷崎潤一郎、平塚らいてう等の19通のラヴレターをを収録。
  • それぞれのラヴレターを渡辺淳一が解説。
  • 渡辺淳一自身のラヴレターも収録。

たくさんの恋文の中で、特に印象に残ったのは吉屋信子と谷崎潤一郎だった。

吉屋信子が恋人「千代」にあてた、ストレートな恋文は、ただ「好きだ。愛している」というだけでなく恋人を守りたいという心情に溢れていて、心温まるものだった。

一方、谷崎潤一郎は彼の作品そのままのエゴイスティックさが前面に出ていて「ご寮人様にお仕えしたい」と書かれているわりには、自分本位で、自分に酔いしれているところがあり、それがいかにも谷崎らしくて、なるほど納得。

驚いたのは芥川龍之介の恋文と、その恋のエピソード。

計算高くて、ある意味、ひじょうに普通っぽい印象を受けた。文豪だからって、すべての人が面白い恋愛をしている訳でもないということだろう。「釣った魚にゃエサやらぬ」方式で釣り上げた妻にあてたラブレターからは情熱も愛情も感じられなかった。

「こういう女ならいい妻になる」というような女を見る目はあったのかも知れないけれど。私の中の芥川ドリームの一端が崩れてしまった。

最後に付け加えられた編者自身の恋文は蛇足だと思ったが、編者自身が作家なので、どうしても乗せずにはいられなかったのだろうか……ちょっと興ざめだった。

それはそれとして、渡辺淳一には「良い本を作ってくれてありがとう」感謝せずにはいられない。

伊達や酔狂で不倫ものとか、エロエロファンタジーばかりを書いていたのではないのだなぁと、感心した次第。

文句なしに面白い読み物だと思う。

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白い木蓮の花の下で
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