先日、パート先である放課後等デイサービスの社長から直電があった。
「他の社員には内緒で白蓮さんに個人的な頼みごとがある。これは業務外だから嫌なら断ってくれて良いし、白蓮さんには断る権利がある」
……正直、公私混同とか勘弁して欲しい。
どうせロクでもない頼み事なんだろうなぁ…と思いつつ、話を聞いたら全く斜め上を行く頼み事だった。
「実はある団体(伏せます)に物品を寄付したい。会社からではなく自分個人として寄付したいのだけど、どういう方法で送ったら良いのか分からない。コロナ禍で頑張っている姿に感動し、自分も頑張ろうと思ったので応援したいんだけど、どうにかして手配してくれない?」って内容だった。
社長は物品だけでなく激励の手紙を添えたいらしく、楽天やAmazonからだと手紙が入れられないのでどうしたら良いものか…と。そうかと言って自分て大量の品物を購入して発送手続きをする時間はないから困っている……とのこと。「他の社員には言わんといな。恥ずかしいから」と社員。
もちろん、喜んでお引き受けしましたとも。
物品の手配はもちろんだけど「社長の手紙を添削、加筆して感動的なお手紙に仕上げる」というところまでお手伝いした。
社長は出来上がった手紙をたいそう気に入ったらしく「他の社員にも内緒」どころか、自分から他の社員に「おい。これ読んでみろよ」と自慢をはじめ、最終的には社員一同に知られることになったのだけど、とりあえず私は社長の依頼を滞りなくに完遂した。
社長は「変な頼み事でごめんな」と謝っていたけれど、私は社長のそう言うとこ嫌いじゃない。
パート先は業界標準から言うと時給が安い。だけど気持ち良く働くことが出来ているのは社長が志を持った人間だからなんだなぁ…と改めて思った。
福祉業界って一般的には「人を助ける仕事」ってイメージが強いけど、一般企業より汚いとところが多い。うちの社長は若いのに昭和的な古臭い考え方の人だけど、汚いことをする人間じゃない…ってことは信頼している。
なんだかんだ言いながら、社長は良い人だな…と思った。
まぁ、それはそれとして時給は上げて欲しいし、この時給でこれだけ働くパートのおばちゃんはそうそういないと自画自賛する日々。
だけど毎日気持ち良く働ける…ってのはそれだけでも幸せなことなんだよな…なんてことを思ったりした。続きを読む→勤務時間中に娘を迎えに行った話。