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同性間の不倫と中山可穂の恋愛小説。

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先日、東京地方裁判所が妻と不倫した女性に対し、夫が550万円の損害賠償を求めた訴訟で、同性同士の場合でも「不貞行為に当たる」として、女性に慰謝料など11万円の支払いを命じる判決を言い渡した…と言うニュースを見た。

同性間の不倫って不倫の全体的な数からすると、ほんの一部…って感じかもしれないけれど、現実問題としてたまに聞く。

私は同性間の不倫も不倫だと思っている派。同性だろうが異性だろうが、パートナー以外の人といたしてしまったら、その時点で不倫じゃないかと。

だけど今までは「婚姻関係にある男女の一方が同性と不倫をしても、不貞行為には当たらない」って考え方が主流だったそうなので、今回の判決は画期的なものらしい。

同性間の不倫…と言うと、私の推し作家、中山可穂は人妻の不倫を扱った作品をわんさか書いている。

中山可穂は女性同士の恋愛を扱った作品を得意とする作家さんで、一時期は恋するようにガチハマりしていた。だけど私の心の中には「でも不倫なんだよねぇ…」って気持ちがどこかにあって、本質的に好きになれない…と言うか、ハマりきれないところがあったのも事実だ。

恋はするものではなくて堕ちるものだから仕方ない。

……そう言われてしまえばそれまでの話。中山可穂に限ったことではなくて、不倫は恋愛を扱った小説や映画の王道と言える。

アカデミー賞受賞の名作映画とされる『イングリッシュ・ペイシェント』も『マディソン郡の橋』もなんだかんだ言って不倫映画。特に『マディソン郡の橋』は映画だけでなく小説も大ヒットした。

「異性同士の不倫を扱った作品があるなら、同性同士の不倫を扱ってもいいじゃない?」って話だし、そう言われたら「そうですね」としか言いようがないのだけど、異性間不倫も同性間不倫も法律的にはアウト…ってことだ。

同性間の恋を描いた作品の場合、どうしても男性が悪者になってしまいがちで「生殖を目的としない崇高な恋愛」みたいな書かれ方をすることが多いのだけど、私はずっと「それってどうなの?」と思っていた。

恋はするものではなくて堕ちるものだから仕方ない。

だけど裏切ったパートナーに対しては「ごめんなさい」としか言えない事をしているのだものなぁ。今まで中山可穂の不倫物を読むたびに、心のどこかでモヤモヤしたものを感じていたのだけど今回の判決で「そうだ。やっぱり法律的にもアウトなんだ」と腑に落ちるものがあった。

もちろん、だからって中山可穂の作品が嫌いになる訳じゃない。それはそれ、これはこれ。猟奇殺人を扱ったおどろおどろしい作品が好きだからと言って、人を殺す訳じゃないよね…ってこと。

私は独身時代から不倫物が好きじゃなかっくて、当時は既婚者から「それはあなたが独身だからそう思うんだよ。結婚したら違う感想が持てるんじゃないかな」と言われていたけど、自分が既婚者になった今も不倫物じゃない恋愛小説の方が断然好きだ。

中山可穂…宝塚物ばかり書いていないで、不倫じゃない恋愛小説を書いてくれないだろうか? 2014に『愛の国』を出して以来、すっかり宝塚の小説を書く人になってしまっていてオールドファンは寂しい限りだ。

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