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英国メイド マーガレットの回想 マーガレット・パウエル 河出書房新社

1984年に亡くなったマーガレット・パウエルの回想録。

貧しい家に生まれ育った少女時代からメイドとして働いていた時代の事が詳しく書かれている。

かつてのイギリスの生活を知る上でも興味深いし、何よりもマーガレットの魅力にすっかりやられてしまった。

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英国メイド マーガレットの回想

1920年代の英国。海辺の街の職人の家で健やかに育った15歳のマーガレットは、貧しさから教師になる夢をあきらめ、裕福な家のキッチンメイドになった。そこに待っていたものは、ハードな長時間労働と、根深い階級格差だった。

大量の鍋を洗い、手間隙かけて料理の下ごしらえをし、活きのよすぎるロブスターと格闘し、女主人の理不尽な仕打ちに耐える日々。失敗を繰り返しながら、彼女は強くなる。昼なお暗い地下のキッチンに押し込められて、一日15時間の家事労働に携わってはいても、胸に秘めた「野望」が消えることはない。

20世紀初頭の英国における、メイドやコックの隠された生活が、活き活きと綴られる。最下層のキッチンメイドからコックへ、そして六十歳を超えてのち本書を出版し、一躍売れっ子作家の道へ。知性とユーモアと批判精神に満ちた、類まれなる英国女性の一代記。

アマゾンより引用

ちなみに表紙を描いているのは『エマ』や『シャーリー』と言った英国のメイドをテーマにした漫画を描いている森薫。英国の貴族文化に興味のある方におすすめ。

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感想

主人公のマーガレットは「貧乏人の子沢山」を地で行くような貧乏人の長女として産まれる。

生活は厳しくて、それこそ底辺の暮らしだったと思うのだけど、ちっとも陰鬱な感じがなくて、むしろ楽しく幼少期を過ごしていてり貧しい人々の生活が生き生きとしたタッチで描かれていた。

やがてマーガレットはとあるお屋敷のキッチンメイドになり、そこからコックになっていくのだけれど、イギリスの上流階級の人々の暮らしと使用人達の対比が面白く、その中で主人公が逞しく生きている姿にグッっときた。

この作品の中で感心したのは、主人公が辛いことを上手くやり過ごす能力を身につけているとう事。

それは天性のものと言うよりも、生活の中から学んでいったように思う。どんな状況にあっても「より良く生きる努力」は尊いものだと思う。

そして貧乏人の子からキッチンメイド、コックを経て結婚し「ただのお母さん」になったマーガレットが子育てを終えてから、あらためて学校に行くという展開にはつくづく感心してしまった。

50代になってから専門学校に入って勉強をしようだなんて、なんというパワー。

人間は諦めなければ何でも出来るし、何にでもなれると言われるけれど、それを実践出来る人は極わずかだと思う。しかし思えばマーガレットは幼少期から上昇志向の強い努力家だった。つくづく凄い。

イギリスの生活を知ると言う意味でも面白かったし、強く逞しく生き抜いた女性の半生としても面白かった。

途中でダレる事なく、一気に読んでしまったほど面白くて、図書館で借りたのだけど、手元に置きたいと思うほど。

楽しいひと時を過ごさせてもらった。今年度のマイベスト3に入るんじゃないかと思うほど面白い作品だった。

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