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あかはなそえじ先生の ひとりじゃないよ 副島賢和 学研プラス

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『あかはなそえじ先生の ひとりじゃないよ』はいつも感想を書くような本のラインナップからは大きく外れてしまうのだけど、非常に感激したので感想を残しておくことにする。

私は先月から放課後デイサービスで働いていて、教員免許更新のために30時間の講習を受けたのだけど、講習の副読本として送られてきたのが『あかはなそえじ先生の ひとりじゃないよ』だった。

作者は長年、院内学級の教師をしていて『プロフェッショナル仕事の流儀』でもとりあげられたことがある。

「課題」として読んだエッセイだけど、素晴らしいエッセイだった。

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あかはなそえじ先生の ひとりじゃないよ

ザックリとこんな内容
  • 筆者、副島賢和は昭和大学病院の院内学級の教師
  • 赤鼻をつけてホスピタル・クラウンとしても活動している
  • 院内学級での指導経験を元に院内学級の必要性や教育の重要性について記したエッセイ

感想

『あかはなそえじ先生の ひとりじゃないよ』は子どもと関わる仕事をする人全員にオススメしたいと思うのだけど、舌打ちする先生も多いんじゃないかと思う。

「あれは院内学級だから出来ることだ。教師の仕事ってのはそうじゃない」と。

毎日30人、40人の子ども達の指導をしている一般的な教師の場合「子どもの気持ちに寄り添う」といっても、なかなか難しくて『あかはなそえじ先生の ひとりじゃないよ』に書かれていることが教育のすべてではないと思う。

だけど教師としての作者の情熱は本物だし、全力で子どもと向き合う姿は学ぶべきところが多いと思う。

ずいぶん昔の映画だけど、ロビン・ウィリアムス主演の『パッチ・アダムス』と言う映画がある。『パッチ・アダムス』は、病院でホスピタル・クラウンとして働く実在の医師ハンター・キャンベル・アダムスがモデルになった作品なのだけど、映画に感動した副島賢和さんはパッチ・アダムスのモデルになったハンター・キャンベル・アダムスに会いに行ったと言うのだから驚かされる。

……行動力半端ない!

普通の人は何かに感銘を受けたとしても「凄いなぁ」と見上げたり、感心するだけだと思う。そこで「自分もやってみよう」となる人はなかなかいない。

なんと言うのかな…教師云々は横においても「情熱をもって自分の仕事に取り組む姿勢」を学ぶだけでも、この本を読む意義があると思う。

そして教師でなくても、持病を持つ子を育てている保護者や、闘病している家族がいる人が読むと共感する部分が多い気がする。

例えば。この作品の中心は院内学級と、そこで学ぶ子ども達ではあるのだけれど、保護者や病児の兄弟の支援についても触れられている。

「院内学級?自分にはそんなの関係ないなぁ」と思う人は多いと思うけど、自分や自分の家族が長い人生で1度も病院のお世話にならない人はいないのではないだろか?

私自身、独身時代は自分自分も家族も散々病院のお世話になっいたので、自分が体験と重なる部分が多くて、思わず涙していまう場面があった。

課題として読んだ本だけど出会えて良かったと心から思う。

私の仕事は放課後デイサービスの事務員なので、子どもとガッツリ関わる機会はめったにないけれど、この本で学んだことは今後、しっかり役立てていきたい。

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