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お坊さんだって悩んでる 玄侑宗久 文春新書

玄侑宗久の作品を読むのはもしかしたら10年以上ぶりかも知れない。

最後に読んだ『アブラクサスの祭』が、あまりにもクレイジーで精神不安定な作品だったので「こんなの読んでたら悪い方に引っ張られちゃう」と感じ、意識的に避けていた。

今回は題名からして、そんなに厄介な感じじゃなさそう…と言うのと、私自身が結婚して精神的にも安定した状態なので、多少厄介な作品でも大丈夫だろうと予想して読んでみた。

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お坊さんだって悩んでる

ザックリとこんな内容
  • お坊さん専門誌『月間 寺門興隆』に連載していた『そもさん 玄侑和尚の説教部屋』に連載していた物をまとめた1冊。
  • お葬式、お墓、ペットの埋葬問題から、死刑やボランティの考え方等、お坊さんの悩みに玄侑宗久が解答。
  • 小説家としてではなく、あくまでも「一住職」としての解答なので文学系エッセイではなく、お坊さんエッセイって感じ。

感想

文学的な要素が低めのお坊さんエッセイ。

私も夫の実家も日本の家庭にありがちな「なとなく仏教徒」な家に育った。信心深い訳ではなくて神社に初詣に行って、クリスマスパーティーをして、お葬式は仏教…と言う典型的な日本人。

最近はお葬式にしても法事にしても昔ほどキッチリする家は少なくなっていると言うものの、母達が存命の間は仏教的なことから離れることは出来ない。なので仏教…と言うよりも「お寺システム」には少しばかり興味がある。

『お坊さんだって悩んでる』と言う題名の通り「お坊さんも大変なんだなぁ」としみじみ感じる1冊だった。

「お坊さん」と言うと「坊主丸儲け」なんて言葉もあるように、気楽な商売と言われることもあるけれど、寄せられているお悩みは檀家のこと、仏教の考え方のこと、跡継ぎ問題のこと等、大変そうなことばかり。

世の中に楽して儲かる仕事なんてないんだなぁ…と思い知らされる。

お坊さんと言ったって、霞を食って生きている訳じゃない。宗教家としての努めもあるとは思うのだけど、生活していくことだって大切だ。

特に興味深かったのは跡継ぎ問題。作者の玄侑宗久自身も「寺の跡継ぎなんて嫌だ」と思っていた過去があるらしく、寄せられた質問への答えは全く答えになっていなかった。実際、答えられないと思う。誰だって自分の人生は自分で決めたいよね。

跡継ぎ問題はお坊さんに限らず、世襲制の仕事をしている人達共通の悩みだと思う。

気楽なエッセイなのでアッと言う間に読めてしまったのだけど、最後まで読んでみての感想は「あんな鬱な小説を書いていた人がこんな立派なお坊さんになっているなんて!」ってこと。

玄侑宗久…立派なお坊さんだった。流石はお坊さん。法事の後でためになるお話をしてくれそう感が凄い!

「小説家の顔とお坊さんの顔は違う」ってことなのか、それとも年月を経て柔和なお坊さんになっていったのか、その辺のことは分からないけれど、小説のイメージとは全く違っていて驚いた。

玄侑宗久、最近はどんな作品を書いているのだろうか? もしかたら初期の作品とは方向性が違っているかも知れない。

『お坊さんだって悩んでる』を読んで、玄侑宗久の最近の小説について興味が出てきたので、またの機会に読んでみたいと思った。

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白い木蓮の花の下で
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