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中世を旅する 奇跡と愛と死と 新倉俊一 白水社

小説でもエッセイでもなくて、お勉強系の本である。

新倉俊一はフランス文学を研究している大学教授。その道では有名なのかどうかは知らないけれど、ふと読んでみようと思ったのだ。なん言っても題名がロマンチック。

そして、近頃は軽い本ばかり読んでいたので、たまには頭を使って読んでみようかと。

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中世を旅する 奇跡と愛と死と

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中世フランス文学の碩学が誘う旅。情熱恋愛とトリスタン神話、近親相姦伝説、騎士の栄光と幻滅、聖杯探索とアーサー王国の崩壊、ジャンヌ・ダルク伝説の虚実など、中世ヨーロッパの社会/人間/文学を語り尽くす。

アマゾンより引用

感想

想像していたよりは、ずっと読みやすかったのでサクサクと読みすすめることができた。

本当は通勤電車で読むのではなくて、ノートを取りながら、じっくり内容を吟味して読むタイプの書物だと思うのだが、まぁ、そこは目を瞑ると言うことで。

小説ではないので感動した……というよりも「知識を得る」のがメインとなるのだが、中でも「恋愛は十二世紀の発明である」という言葉に、感心してしまった。

肉体的な性愛ではなくて、魂の交流を求めるような形の愛は12世紀以前では見られなかったというのだ。

実際に、そういう形の愛があったかどうか……ということでなくて、書物として、あるいは人々の認識としては存在していなかったらしいのだ。

「恋愛は十二世紀の発明である」とするならば、現代の日本で当たり前となっている、バレンタインデーやクリスマスといった、ありきたりな行事も、成熟してゆけば文化となり得るのではないかと思ったりした。

ずっとずっと先の世で「二十世紀の恋愛文化」についての研究本が出たとしても、不思議ではないのだ。

もう1つ、面白かったのはジャンヌダルクについてのあれこれ。

文学者が描くロマンではなくて、学者の書くジャンヌダルク像も悪くない。新倉俊一は「ジャンヌダルク象が増幅される時代は、剣呑な血生臭い時代」であると言う。

実際に、歴史をふりかえると、そのような事実が存在するだけに、覚えておきたい一節だと思った。

フランスの古い物語を、あらためて読み直してみても良いなぁ……と思った。

もっとも私は、お勉強がしたいのではなくて、ロマンティックだったり、陰謀があったり、ドロドロしていたりするような物語が読みたいだけなのだが。

なんにせよ、たまには、このテの本を読んで、頭の錆びを落としてやるのは良いと思う1冊だった。

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白い木蓮の花の下で
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