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エバーグリーン 豊島ミホ 双葉社

「今時の若い女性作家さんの書いたお洒落っぽい恋愛小説」は鬼門としていたのだけれど、どういう気の迷いかうっかり手に取ってしまった。

はじまりは高校。漫画家志望の少女とミュージシャン志望の少年……などという少女漫画ちっくな設定だったので「どうせ、ふわふわした恋愛物に違いない」とて、まったく期待せずに読み始めたのだけど、これが案外面白かった。

良い意味で裏切られた。

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エバーグリーン

漫画家になる夢をもつアヤコと、ミュージシャンを目指すシン。別々の高校に進学することになったふたりは、中学校の卒業式で、10年後にお互いの夢を叶えて会おうと約束をする。

そして10年。再会の日が近づく。そのとき、夢と現実を抱えて暮らすふたりの心に浮かぶものは……。

アマゾンより引用

感想

ヒロインは夢をかなえて漫画家になるのだけれど、初恋を引き摺ったまま大人の世界に踏み込めない女性に成長する。

ヒロインの性格は正直、かなり鬱陶しい。

「こういうタイプの子、いるよねぇ。不満ばかり口にして自分からは動こうとしないんだよねぇ」と、うんざり気味で読みすすめていたのだけれど、スローペースながらも成長していくあたりに途中から好感を持てるようになった。

ヒロインの通った過程はある意味において、まっとうなのかも知れない。世の中に普通の人達は、小説の登場人物ほど劇的に成長したりはしないのだから。

そして、もっとも「やられた」と思ったのはラストへの持っていきかた。

納得の出来る良いオチだったと思う。たいていの人は「叶えられる夢」よりも、むしろ「諦めた夢」の方がずっと多いのだ。

だけど、諦めたからって「負け」ではない。ちゃんと自分に沿った何かを掴めば、それはそれで良いように思う。ほろ苦い経験も生きる糧になろう。

恋愛小説という枠よりも、むしろ青春小説とか成長小説と呼ぶ方がしっくりくるかも知れない。小ぶりながら気持ちの良い作品だった。

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白い木蓮の花の下で
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