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あん ドリアン助川 ポプラ社

ここのところ心身共に停滞気味で読書がちっとも出過ずにいた。

そんな時、図書館の新刊本コーナーでこの作品を見かけ、パラッと中を見ると読みやすそうな文章だったので、「これならリハビリがてら読むのに丁度良いかな」と借りてきたのだけど、丁度良いどころの話ではなかった。すっごく良かった。予想外だ。

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あん

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町の小さなどら焼き店に働き口を求めてやってきたのは、徳江という名の高齢の女性だった。徳江のつくる「あん」は評判になり、店は繁盛するのだが…。

壮絶な人生を経てきた徳江が、未来ある者たちに伝えようとした「生きる意味」とはなにか。深い余韻が残る、現代の名作。

アマゾンより引用

感想

ポプラ社と言うと水嶋ヒロの騒動で、すっかり名前を落としちゃった感じがあるけれど、本来はこういう良い本を出す出版社だったんだなぁ……と感激してしまった。

小さなどら焼き屋で働く前科者の男と、元らい病患者のおばあさん、悩み多き女子中学生が登場する物語。

主人公の男も、女子中学生も良い味を出していたけれど、なんと言っても元ハンセン病患者のおばあさん、徳江の人生が泣ける。泣かずにはいられない。

私が愛して止まない遠藤周作も作品の中にハンセン病患者を登場させているけれど、そこでは病気に対する偏見や、人の心の弱さを描いていただけだった。松本清張『砂の器』もそれに近い。

しかしこの作品では、ハンセン病患者がどう生きたか、そして病気が治った後の人生について一歩踏み込んだ形で書かれていて、そういう意味では今までにない作品ではないかと思う。(私が無知なだけで、もしかしたら既にそういう作品もあるかも知れないけれど)

人生の大半を療養所で過ごした徳江の人生は悲しいものではあったけれど、それでもなお自分の出来ることをこなしながら精一杯生きる徳江の姿に感動せずにはいられなかった。

ラストが意外と静かで地味だったのも良かった。

派手に演出するよりも、かえって心に染みるように思う。ここのところの読書不調が嘘のような、一気に読みきってしまった。

今年はまだ半分も経っていないけれど、2013年に読んだ本の中ではナンバーワンの面白さだった。これを書いたら、ゆっくりと再読しようと思う。

映画化されました

『あん』映画化もされたみたいです。

映画『あん』予告編
あん
Sweet Bean
監督河瀬直美
脚本河瀬直美
原作ドリアン助川
出演者樹木希林
永瀬正敏
内田伽羅
主題歌秦基博「水彩の月」

樹木希林さん、市原悦子さんと言った演技派の女優さんが出ているので、私も機会があれば観てみたい思います。

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白い木蓮の花の下で
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