娘が体操を習いはじめてから体育会系の親達と親しく話をする事が多くなった。
娘は最初「バク転が出来るようになりたい」とアクロバット教室に入った。私も夫も「バク転が出来るようになってどうするんだろう? まぁ特技の1つとして出来た方がいいか…」くらいの気持ちでいたのだけれど、娘はあれよあれよという間に体操にハマり、現在週3で教室に通っている。
娘の通っている教室はガチ系体操教室の分校的な位置付け。教室はそれほど大きくないし体操競技が出来る本格的な設備は無い。
アクロバットのコースは元々バトントワリングだの、チアリーディングだのをしていて「アクロバット系の技を強化したたい」と言う理由で通ってくる子か娘のように「とりあえずバク転が出来るようになりたいと言う体操が得意な男子が中心。
その中に1人だけガチ体操少女がいたのだけれど、彼女は本部の選手コースに移ってしまった。
「体育会系ガチ勢がいなくなるのは寂しいなぁ」なんて思っていたら、最近バトントワリング勢の母と親しくなった。そしてバトントワリングに賭ける子どもと親の情熱の凄さに唖然としてしまった。
その人と話をしたのは「娘さん、頑張ってるよね。選手コースとか狙っていかないの?」と声をかけられたのがキッカケ。
なんでもバトントワリングをしている娘さんはバトントワリングに行き詰まっていて、体操に転向しようか迷っているとのこと。
「うちは今のところ先のことは何も考えてないんですけどね~。地元の中学は体操部無いし続けるとなると困りますよね~」と答えたのだけど「大丈夫よ。中学になれば本部の選手コースでも1人で電車に乗って通えるよ。うちの子でも出来てるから」とのこと。
娘さんは電車で1時間以上の教室に1人で通っているらしい。
その人から聞いたバトントワリングの話を書くとそれこそ大長編になるので省略するけれど、親も子もバトントワリングに賭ける情熱が凄まじくて、体育会系の世界を知らない私など聞いているだけでドッっと疲れてしまった。
身体も大変だけどお金も大変。
しかも習っている子達はお金持ちもいるようだけど、大半は一般的なサラリーマン家庭でバトントワリングの費用を捻出するために昼間スーパーでパートして、夜は居酒屋でパートしている母親もいるらしい。
「ガチ系の習い事を舐めてました。すいませんでした」って気持ちになってしまった。
なんとな~く娘に習わせてみた体操だけど、私の認識は相当甘かったらしい。
なんと言うのかな…親の意気込みもそうだけど、業界常識的なところにもイマイチついていけてない自分がいる。
私の場合「これくらいして当たり前」の事を当たり前と捉え切れていないし、なんだか色々と足りていない気がする。
私もピアノとか書道とか華道のことなら、多少なりとも当たり前のお約束を理解しているのだけどなぁ。
自分と方向性の違う子どもを育てるのは楽しいことも多いけど自分が変わらなきゃいけないところが多くて大変だ。
…とは言うものの。人間は慣れる生き物なので、私もその世界に浸かっていればいつしか慣れていくのだと思う。今はまだ後手後手な感じではあるけれど、真摯に向き合っていこうと思う。