最近「本は買って読む派」から「図書館で借りて読む派」に以降しつつあるのだが図書館に行く「いもなら買わないけど好きなジャンル」に足を運びがちである。
そして、うっかり手にとってしまったのが、この作品なのだ。
大人でも夢中になってしまう可愛らしい絵本。実に素敵だ。
ぞうって、こまっちゃう
ぞうといっしょにおふろにはいると、おゆがじゃばじゃばあふれる。ぞうといっしょにねると、いびきがごうごう、まどがたがた。ぞうといっしょにピクニックにいくと、おかしもサイダーもとられちゃう。
ぞうって、ほんとに、こまっちゃう。
だけど、いちばんこまるのは…?
アマゾンより引用
感想
題名からして素敵である。「こまっちゃう」って、あたりがツボ。なにが困るのか?
キリンは好きだが、象は、もっと好きだから困るのか? ←某・引越しセンターのCMよりパクる。
そもそも日本人は象が好きな国民なのではかろうか?
日本人よりも、もっともっと象好きな国民もいるようだが、なにしろ「ぞう」は、数ある動物の中でも象だけは「ぞうさん」と敬称付なんだもの。
文章の愛らしさも素晴らしかったけれど絵が素敵だったのだ。
「ムチムチのプリンプリン」で、抱きつきたくなってしまうようなそりゃぁ、もう、愛さずにはいられない「ぞうさん」達がページの中で愛嬌を振りまいている姿といったら……もう。
「ぞうさん」に煩悩せずにいられ訳があろうか? いやない。
象は「象色」という、きわめて地味な色合いの生き物なのに、なのに……愛さずにはいられないから不思議である。
しかし、この作品は翻訳者のセンスの良さも光っているのではないかと思う。
私は笑ってしまうほど外国語が苦手なのだが翻訳というのは、なかなかムツカシイ作業だと聞く。
す~っと、入っていける感じのいい文章に翻訳した翻訳者ってけっこう凄いんぢゃなかろうか……と思うのである。
象が好きな人に……動物の好きな人に……絵本の好きな人に、そうでなくても「ぷっ」って笑ってしまうだけの、軽い楽しみを感じたい人に押し売りをしてでも読んでもらいたいなぁ~と思う1冊だった。