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ぞうのエルマー デイビッド・マッキー アリス館

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地球上には、数えきれないくらい、たくさんの動物がいるけれども実際に自分の目で見たり、触わったりできる動物はわずかしかいない。

そのほとんどは「見たことないけど、触わったことないけど知ってる」動物だと思う。

日本には「動物園」なんて施設もあるので普段はみられない動物を見ることができたりするし、動物園や、絵本や、テレビを見て、好きになる動物ってのもいる。

動物園の動物で思い浮かべるのはライオン、キリン、ゾウ、ンダ……色々な動物がいるのに、どうして「ぞう」だけは特別扱いなのでろう?

「ぞう」は、どうしたものだか敬称付きで呼ばれることが多い。

象でもなく、ゾウでもなく「ぞうさん」なのだ。動物園にいるちびっこで「ぞう」を呼び捨てにする子供は少ない。ライオンやキリンは呼び捨てにしても、なぜだか「ぞう」には「さん」が付く。

それだけ、ぞうさんは人々から愛されている動物ということなのだろうか。

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ぞうのエルマー

エルマーは、パッチワークみたいなカラフルなぞう。でも、みんなと同じぞう色になりたくて…。自分らしくいることのすばらしさを楽しく描いた秀作。

20か国以上で出版されている名作をお届けします。

アマゾンより引用

感想

『ぞうのエルマー』の主人公エルマーは、ぞうさんである。

ただしエルマーは、ゾウ色のぞうさんではなく、七色のぞうさんなのだ。正しくは「極彩色」あるいは「まだら色」のぞうさん。

「おおっ。七色のぞうさんだなんて、可愛いかも」と思うのは人間の勝手であってエルマーは「みんなと一緒ぢゃない」ってことにコンプレックスを持っているのだ。

日本人は、何かと言うと「日本は個性を尊重しない国で、海外はそんなことないし」……ってことを言うが、この作品の作者が日本人であることを考えると日本人らしな理論の展開は、正しいと言えないのかも……と思ったりする。

ちなみに、この作品は「大人の屁理屈」を放っておいても楽しい作品である。

なんてったって、愛すべき「ぞうさん」がゾロゾロと登場するのだ。

絵柄的には「落書き・なぐり描き」っぽい雰囲気であるけれども単純な色使でも楽しい雰囲気ってのは、ちゃんと伝わってくる訳で。

動物園へ行って「象」を「ぞうさん」と呼びかけてしまう人にオススメの1冊である。

ちなみに私も「ぞうさん」が好きだ。夢は「ぞうさん」の背中に乗って散歩……とか「ぞうさん」の鼻ですべり台……とか。

世の中の「ぞうさん」マニアに読んでいただきたい1冊である。

もちろん、そうでない方も「ぞうさん」が今よりも好きになること受け合い。

何しろ「象だらけ」なのだ。あなたが理想とする「ぞうさん」の1匹や2匹は見つかるのではなかろうか。真夏の気晴らしには、丁度良いかも知れないなぁ…と思う。

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