今でヲタクコンテンツに全く興味を持たなかった娘が突然ヲタクデビューを果たした。娘がハマったのは『あんさんぶるスターズ!』と言うアイドル育成ゲーム。最近、仲良くなった友達がハマっていたのを見て娘もハマった模様。
ヲタクの父とヲタクの母の元に生まれた娘は、ゲームにも興味がなかったし、女の子が1度は嗜むコンテンツの『プリキュア』もアッサリ卒業したし『プリリズ』『プリパラ』『アイカツ』と言った、低年齢層女子が好むアーケードゲームも年齢早々に卒業した。それだけに、今になってヲタク化するとは予想外だった。
ヲタク化した…と言ってヲタクエリートの母視点からすると、またまだ可愛らしいものだけど、自分の部屋に推しを祀る程度にはヲタク生活を楽しんでいる。
古のヲタクだった母は「今のヲタクはグッズとか色々あって良いなぁ。私も今のヲタクに生まれたかった…」と温かい気持ちてキャッキャする娘を眺めている。
私もヲタクだ…と言っても、所帯持ちになるとゴリゴリにヲタク活動をする訳にもいかず、ゆるく楽しむ程度になっている。直近では『ウマ娘』にガチハマりして、ウマ娘をプレイするためだけに毎度、5時に起きていた…って程度。
結婚後も、こっそりpixivに二次創作をアップしたりしていたけれど、ここ最近はご無沙汰している。
娘と話をしていて驚いたのは、昨今のヲタクコンテンツは公式が最大手だから、二次創作は昔ほど必要じゃない…ってこと。次つから次へと新しい燃料が投下されるのだ、二次創作まで手を伸ばしている暇がないらしい。
……そう言えば私自身も思い当たる節がある。『ウマ娘』にハマっていた時は二次創作を書こうと1度も思ったことがなかった。ゲーム内でガンガン新しいエピソードが投下されるので、妄想する余地がなかったのだ。
昔のヲタクは飢えたいたのだと思う。
昔は今ほどヲタクコンテンツが成熟していなかったため、ヲタク達は常に新しいエピソードや刺激を求めていた。好きになったキャラが不遇な扱いだったりした日には「もう自分が描くしかない」みたいな気持ちに駆り立てられたし、実際のところ二次創作の多くは「話と話の間」とか「行間を膨らませたもの」が多かった。
ところが今のヲタク界隈は足りない部分は公式がちゃんと補完してくれるので、二次創作を読んだり作ったりする人が減っていのだ。
新型コロナウィルスの影響でコミケや即売会が開催出来ない時期があったりして、二次創作界隈は衰退していて沢山の印刷所や関連会社が倒産に追い込まれた。
だけど二次創作界隈が衰退した理由はコロナの影響だけではない気がする。二次創作と言うヲタク文化はヲタクコンテンツの変化と共に超マイナーな遊びになっていくのかも知れない。
そもそも論として二次創作自体がグレーな存在なので衰退するのは仕方ない…って話ではあるのだけれど。
ヲタク論はさておき。娘が日々の生活の中に今までに無かった楽しみを見出してくれた事に嬉しく思う。永続的なものなのか一過性なのかは分からないけれど、とりあえず「今」を目一杯楽しんでもらいたい。