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ミーツ・ザ・ワールド 金原ひとみ 集英社

芥川賞作家、金原ひとみが腐女子を主人公の小説を書いたと聞いたので、意気揚々と手に取ってみた。

主人公の由嘉里は焼き肉を擬人化したアニメを愛する銀行員…と言う設定。

私は今でこそ地味な中年ヲタクに成り下がっている自身、腐女子として楽しく活動していた時期があるので、金原ひとみがどれだけヲタクの世界に切り込んできたのかお手並み拝見…みたいな気持ちで読み進めた。

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ミーツ・ザ・ワールド

ザックリとこんな内容
  • 主人公の由嘉里は焼肉擬人化漫画をこよなく愛する腐女子の銀行員。
  • 人生二度目の合コンの帰りに酔い潰れていた夜の新宿歌舞伎町で、美しいキャバ嬢・ライと出会う。
  • 由嘉里は「私はこの世界から消えなきゃいけない」と語る死にたがりのライとルームシェアをして一緒に暮らすことになる。
  • ライと暮らす中で由嘉里は「推し」以外の世界に目を向けるようになり…

感想

『ミーツ・ザ・ワールド』を読んでみて意外に思ったことはコレに尽きる。

金原ひとみ…意外と職人系作家じゃないか!

腐女子(もしくはヲタク女子)の心情が上手に描けていて感心した。「上手に描けていますね」と上から目線で言ってしまうのには理由がある。「生態は上手にに描けているけど内面に切り込んでいないのでイマイチ」って感じ。

正直言って『推し、燃ゆ』の方が断然面白いし、何なら微妙に路線は違うのだけど椰月美智子『伶也と』の方がずっと良い。

いや…金原ひとみも頑張ってるとは思う。思うのだけど、2次元や2.5次元に身も心も捧げ尽くす人の内面に切り込めていないのが残念だった。なんかね…ネット情報を寄せ集めて書きました的な感じがプンプンしていて、全く共感できなかった。

金原ひとみは結局のところ「ウェイ」な世界でしか生きられない人なのだと思う。

ウェイの世界でしか生きられないなら、ウェイの世界をもっと濃厚に描いていけば良いのになぁ。どうして中途半端に腐女子とかチー牛の世界に手を付けてしまったんだい?

異文化コミュニケーション的な物を描きたかったのかも知れないけれど、それならそれて描きようがあったと思う。例えば嶽本野ばらの『下妻物語』などは、異文化コミュニケーションの友情…って感じがしてアリだと思ったのだけど。

金原ひとみは前回読んだ『クラウドガール』もイマイチだったし、正直もういいかな…って気持ちになってしまった。『クラウドガール』にしても、今回の『ミーツ・ザ・ワールド』にしても二番煎じじゃなければアリだと思うのだけど。

色々文句ばかり書いたけれ、様するに残念な1冊だったし、金原ひとみはもういいや…って思った。

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白い木蓮の花の下で
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