小説ではなくエッセイ。エッセイというよりも、むしろプチ哲学書といったノリの1冊。
「大人のための哲学書パロディ」とでも言うべきか。流石は哲学者が書いただけあって、パロディがそれほど面白くもなく、分かりやすくもないところはご愛嬌。
一般の文庫にするよりも新書に入る方が相応しいんじゃないかと思った1冊である。
生きにくい…
どうせ死んでしまうのに、なぜ今死んではいけないのか?
愚直なほどに真面目な質問に、真摯に向き合い、徹底的に考え抜いてゆく、中島哲学の恰好の入門書。
アマゾンより引用
感想
とりあえず全部読んではみたものの、ほとんど意味が分からなかった。
分からなかった…と言うよりも「分かろうとしなかった」という方が適切なのかも知れない。とにかく最初から最後まで屁理屈尽くめなのだ。
屁理屈のオンパレードと言っても過言ではない。子供の頃から「この子ったら、また屁理屈ばかり言って」と言われ続けていた私でさえ、降参してしまったほどだ。
おかげで私の中にある「哲学=屁理屈」という図式がいっそう強固なものになってしまった。
面白かったとは言い難い本だったが、たまにはこういう類の物を読んでみるのも悪くないと思う。
ちょっと考え事をするキッカケにはなるだろう……と。日々、雑事と目の前のことに追われていると、ついつい「物事を真正面から捉える」ことを怠りがちになるものだから。
結局のところ、作者はこの本で何を言いたかったんだろう? と私なりに考えてみた。
色々と伝えたいことがあったからこそ、文章を書いたのだろうけれど、私には作者がこんなメッセージを送っているように思えた。
「生きにくくても、いいんじゃない?」と。
屁理屈好きの方にオススメしたい1冊である。
作家名・作品名等で検索出来ます