桐野夏生

夜の谷を行く 桐野夏生 文藝春秋

あさま山荘事件事件に関わった女性の後半生を描いた物語。 あさま山荘事件は私が生まれた1972年に起こっている。私は母から「白蓮がお腹にいる時にテレビでずっとあさま山荘事件の映像を見ていた」と言う話を聞かされた育った。 しかし私は...
桐野夏生

路上のX 桐野夏生 朝日新聞出版

相変わらず桐野夏生は面白いなぁ。お流石でございます! 桐野夏生に会って話をするチャンスなんて死ぬまで無いと思うのだけど、もし桐野夏生に会えたら聞いてみたい。「いつも、さも見てきたかのように書いていますが、あれは頭の中で生まれるんですか? そ...
桐野夏生

奴隷小説 桐野夏生 文藝春秋

奴隷をテーマにした7つの短編からなる短編集。「流石は桐野夏生!」と唸ってしまった。物凄く嫌な感じ(褒め言葉)の作品揃い。道を歩いていたら突然上から鳩の糞が落ちてきた…くらいのレベルで「ああっ。もう!」って気分になってしまった。嫌な感じの作品...
桐野夏生

デンジャラス 桐野夏生 中央公論新社

これは面白かった! 谷崎潤一郎と桐野夏生が好きな人には是非とも読んで欲しい作品。『細雪』の次女雪子のモデルだったと言われている、重子が語り部になっていて、作家谷崎潤一郎のハーレムめいた生活が描かれている。「実際に見てきたように書く」桐野夏生...
岸政彦

ビニール傘 岸政彦 新潮社

初挑戦の作家さん。「社会学者が書いた大阪を舞台にした作品」との事だったので手に取ってみた。第156回芥川賞候補作。大阪で暮らす若い人達が主人公。正直なところ「芥川賞が取れなかったのは分かるな」と思ってしまった。 リアルと言えばリアルな...
木村友祐

野良ビトたちの燃え上がる肖像 木村友祐 新潮社

なんだろう。この作品。力作なんだろうな…とは思うものの、全く共感出来なかったし、面白さを理解する事が出来なかった。河川敷で生活するホームレスを描いた作品。題名になっている「野良ビト」と言うのは作品中に出てくる言葉でホームレスのこと。野良ネコ...
木内昇

笑い三年、泣き3月。 木内昇 文藝春秋

戦後の浅草が舞台の群像劇。私はいまいち楽しめなかった。と言うのも木内昇の作品ってだけで読む前からハードルが上がっていたのだと思う。この作品で3冊目だけど、前回読んだ『櫛挽道守』が面白かったので「この作品も面白いに違いない」と言うところからス...
桐野夏生

猿の見る夢 桐野夏生 講談社

銀行からファストファッションを扱う企業に出向した定年前のエリートサラリーマンが主人公。将来は都内に二世帯住宅を建てよう…などと思う反面、10年来の愛人がいる。なんとなく『課長島耕作』を思い浮かべてしまうような、女から見ると都合の良いサラリー...
桐野夏生

バラカ 桐野夏生 集英社

東北の震災以降、震災をテーマにした小説が沢山発表されたけれど、この作品もその中の1つ。数ある震災文学の中では圧倒的に面白い部類だと思う。流石は桐野夏生だと驚かされた。「そこまでやるか?」「そこまでネタにするか?」と。震災文学と言っても格調高...
桐野夏生

抱く女 桐野夏生 新潮社

ツイッターで評判が良さそうなので読んでみた。私はなんだかんだ言って桐野夏生が好きみたいだ。グロテスクな話も多いし「それって、人としてどうなの?」と思わせるような人も出てくるのだけど、勢いのある文章と圧倒的な筆力でグイグイ読ませてくれるところ...
京極夏彦

魍魎の匣 京極夏彦 講談社

「本の厚さで人が殺せる京極本」にトライしてみた。直木賞作家にまでなった作者は押しも押されぬ人気者。ミステリ好きの友人達が、彼の作品にハマっていたのは高校生時分の頃だったろうか。ミステリ音痴の私は「へー。ほー」と相槌を打ちながら、有吉佐和子だ...
京極夏彦

嗤う伊右衛門 京極夏彦 中央公論社

初京極記念本だというのにイマイチ、ハマれなかった。彼の本はエネルギーのある時に読むべきものなのだろうか。だいたいからして苦手な時代本から入ったというのもネックだった。そこそこテンポがあったので、歌舞伎を観るように読めたのは良かったが、誰にも...
桐野夏生

緑の毒 桐野夏生 角川書店

期待通りの桐野節炸裂の作品だった。実に感じの悪い1冊。この人って本当に「嫌な奴」とか「感じの悪い奴」を書くのが上手い。上手過ぎると言ってもいい。 連続レイプ犯は医師。そしてレイプ犯の妻も医師でしかも不倫中ときたもんだ。その周囲を取り囲...
桐野夏生

ハピネス 桐野夏生 新潮社

お洒落なタワーマンションに済む子育て主婦達が織りなす悲喜こもごも。『VERY』というファッション誌に連載されていた作品とのこと。ママ友達の格差だの、女の意地の張り合いだの、昼ドラ的な物語だった。 面白いと言えば面白かった。人物描写の上...
桐野夏生

ナニカアル 桐野夏生 新潮社

林芙美子の伝記風小説。主人公は林芙美子。その時代生きた作家さんや、時代そのものが好きな人が読むと面白い作品だと思う。ただし、桐野夏生好きの人に限る。 物語の途中までは面白く読んでいたのだけれど、途中から飽きてしまった。私は林芙美子が好...
桐野夏生

女神記(新・世界の神話) 桐野夏生 角川グループパブリッシング

日本神話をモチーフにした創作小説。イザナミ、イザナギの国作りと愛憎、とある南の島の理不尽な風習とその風習に翻弄される男女の物語。男女の…と言うよりも「女の」と言った方が良いのかも知れない。女の恨み節を延々と聞かされる作品なのだ。 もの...
桐野夏生

残虐記 桐野夏生 新潮文庫

実際にあった監禁事件がモデルにされていると聞いていたので、今まで読むのを避けていたのだけれど、人から「案外そうでもない気がする」と聞いたので私も手に取ってみた。なるほど、私も案外そうでもない気がした。 少女誘拐監禁事件がテーマになって...
桐野夏生

IN 桐野夏生 集英社

主人公である小説家が自分の小説を書くための資料として、島尾敏雄『死の棘』のオマージュとして書かれた作中作『無垢人』の登場人物を調べていくことによって浮き彫りにされていく人間関係を描いた作品。私が最も苦手とする恋愛…不倫が描かれていて「読むの...
桐野夏生

東京島 桐野夏生 新潮社

現代大人版『十五少年漂流記』だった。太平洋に浮かぶ無人島に32人が漂着し、そのうち女性は46歳の主人公のみ。なんと魅力的な設定!しかも私は「漂流記」という読み物が大好きなので、しかも作者の作品は好きなのでワクワクして読みはじめたのだけど、こ...
桐野夏生

白蛇教異端審問 桐野夏生 文春文庫

作者はじめてのエッセイ集とのこと。表題作以外に、日記や映画評、コラムなど色々。ご本人曰く「エッセイは苦手」とのことだけど、なるほど納得。エッセイとしては面白いとは言い難い。ただ「桐野夏生」という作家が好きな人なら読んでおいて損は無いかと思う...