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猿の見る夢 桐野夏生 講談社

『猿の見る夢』は題名から想像出来ない感じだけど、銀行からファストファッションを扱う企業に出向した定年前のエリートサラリーマンが主人公。

主人公は将来は都内に二世帯住宅を建てよう…などと思う反面、10年来の愛人がいる。

なんとなく『課長島耕作』を思い浮かべてしまうような、女から見ると都合の良いサラリーマンだ。男性目線で読むと感想は違ってくると思う。

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猿の見る夢

猿の見る夢 桐野夏生 講談社

大手一流銀行の出身、出向先では常務の席も見えてきた。実家には二百坪のお屋敷があり、十年来の愛人もいる。

そんな俺の人生の歪(ひず)みは、社長のセクハラ問題と、あの女の出現から始まった――。

還暦、定年、老後――終わらない男”の姿を、現代社会を活写し続ける著者が衝撃的に描き切る!

アマゾンより引用

感想

流石は桐野夏生。相変わらず世の中の流行りをガンガン突っ込んでくる。

ファストファッション、セクハラ、企業買収、占い師の洗脳……。とにかく盛りだくさんの内容で、ドンドコ話が進んでいくものだから、あれよあれよという間に読み進める事が出来た。

ほとんどイッキ読み。ただ、良い作品かどうかと言われると正直首を傾げてしまう。

主人公の身勝手さや主人公を取り巻く女達はリアルに描けていると思う。母親が亡くなった後の遺産相続のゴタゴタは本当にありそうなシチュエーションで「上手いなぁ」と思ってしまった。

特に主人公の描写が秀逸。

「あ~。分かる~。そういう人いるよね~」と納得出来る自分勝手っぷり。「オフィス」と呼ばれる場所で働いていると、主人公みたいなタイプの男性は1人や2人はいると思う。

浮気性の男性の内心ってあんな感じなのかなぁ…なんて事を思った。

しかし、この物語の鍵となる占い師の長峰と言うキャラクターがいまいちよく分からないまま終わってしまったのが残念だった。

結局、長峰は何者だったのか? 何がしたかったのか?

何も分からないまま物語が終わってしまうので「えっ? これで終わり?」と吃驚してしまった。

壮大な投げっぱなしは「あえて」なのかも知れないけれど、尻切れトンボ感が否めない。勢いだけの作品だなぁ…と言う印象。

私は何だかんだ言って桐野夏生が好きなのだけど、最近の作品は何かと軽過ぎる気がする。何を読んでも安定の面白さなのだけど、どこか物足りない。

好きな作家さんなだけに「もうちょっと濃いのをお願いしますよ~」と言う気持ちになってしまう。

軽いめの本が読みたいときならオススメだけど、ガッツリ読みたいと思うならオススメ出来ない。読んでいる時はそれなりに楽しめたけれど「まあまあ」くらいの作品だと思う。

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白い木蓮の花の下で
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