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白蛇教異端審問 桐野夏生 文春文庫

桐野夏生がはじめて出したのエッセイ集とのこと。

表題作以外に、日記や映画評、コラムなど色々。

ご本人曰く「エッセイは苦手」とのことだけど、なるほど納得。エッセイとしては面白いとは言い難い。

ただし「桐野夏生」という作家が好きな人なら読んでおいて損は無いかと思う。

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白蛇教異端審問

直木賞受賞直後の多忙な日々を綴った日記や書評、映画評、いわれなき中傷に対して真摯に真っ向から反論する表題作となった長篇エッセイに加え五篇のショート・ストーリーも収録。

デビュー以来十年の軌跡をまとめ、小説では味わえないストレートな「桐野夏生」の魅力がぎっしりと詰まった著者初のエッセイ集。

アマゾンより引用

感想

書評やエッセイが1冊に詰め込まれていたのだけれど、私が面白かったのは日記だった。

直木賞受賞後の忙しい日々が綴られていて興味深かった。ご家族のこともチラリと書かれていて、覗き見の楽しさをいい感じで満たしてくれている。

日記やエッセイを読んでみて、私は桐野夏生という作家さんをいっそう好きになってしまった。

この作品を読む限り、桐野夏生は「真面目で潔い女性」という印象。

ひとことで「真面目」と言っても、そんなに簡単なものではない。「熱く真面目」なのだ。

仕事に対しても、それ以外のことに対しても。その熱さは好ましく思った。

私は仕事に真面目な人が大好きなのだ。そして真面目な人が真剣に取り組んだ作品は読んでいて、とても気持ちが良い。

それなりに面白い1冊だったが、表題作である『白蛇教異端審問』については、お世辞にも面白いとは言い難かった。

雑誌に発表された当時は、かなりの問題作とされていたようだが、残念ながら、作品が評価された時代と今では随分勝手が違っているのだ。

途中、ネットについて書かれたくだりがあるのだけれど、わずか数年でネット社会は大きく変化してしまっていて、何もかもが的ハズレになってしまっている。

実際、作者は「私はHPなど持つ気はない」と書いているのだけど、作品が文庫化されている現在はHPを持っておられる。

しかし、これは作者をせめるべき問題ではない。ただ「あの当時は、そんな感じだったよなぁ」と懐かしんで読めば良いのだと思う。

それなりに興味深く読んだのだけど、いっとう心に残ったエピソードは、同級生が47歳で3人目の子供を出産したことにたいして「直木賞なんかより偉い。私には死んでも出来ない」と語っているくだり。

素晴らしい作品を次々生み出す作家さんにとっても、出産は大変なんだなぁ…と思うとニヤっとしてしまった。

表題作以外は充分楽しませてもらった1冊だった。

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白い木蓮の花の下で
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