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マタニティドラゴン 川本晶子 筑摩書房

表題作と、もう1作短編『ことり心中』が入った短編集。

2つしか収録されていない短編集の場合、大抵どちらか片方の作品が気に入っても、片方は気に入らないことが多いのだけど、今回はどちらの作品も面白く読むことが出来た。

こういうことって、滅多に無い。

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マタニティドラゴン

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甘い、記憶。「新しい龍を彫りました」すべてはそこから、始まったのかもしれない。明日の延長線上に未来があるとは限らない。だから―。

第21回太宰治賞作家による、恋愛以上の物語。運命に断ち切られた恋を描く短篇小説「ことり心中」同時収録。

アマゾンより引用

感想

表題作の『マタニティドラゴン』は、タウン誌の編集者をしている主人公と、龍が大好きで龍の刺青ばかり彫っている女彫師の奇妙な友情物語だった。

女彫師はいわゆる「不思議ちゃん」で、最初は「あ~。最近ありがちな不思議ちゃんの物語ね~」と思ってい。

しかし、ただの不思議ちゃんではなく良い意味で裏切られてしまった。

友情といっても、少年ジャンプのような熱血友情ではなくて、女同士のドロドロした友情でもなくて、サラリとさりげなく描かれていて好感が持てた。

女同士の友情を書いた作品って、感動的でもちょっと濃厚過ぎて胸やけしそうになるものが多いので、ちょっと珍しいアプローチだと思う。

『ことり心中』は、不倫相手の男から突然連絡がこなくなった女の話。

主人公は弁当屋で働く40代の女性。不倫相手から突然連絡がこなくなって失恋した訳なのだけど、失恋といっても不倫のもつれ……ではなくて、不倫相手の急死によるものだった。

人目を忍んで不倫をしていれば、そういう事もあって当然だろうけれど、小説で読まされたのは初めてだったので、妙に新鮮だった。そして、やけにリアルだった。

私は不倫物が苦手なのだけど、この作品は面白く読んでしまった。

日常生活がリアルに描かれていたからかも知れない。桐野夏生のリアリティに近いものがあると思う。

恋愛ものって、せいぜい30代くらいまでの主人公が多いのだけど、そうじゃない世代だって恋をする訳で、こういう形の恋愛小説もアリだなぁ……と、やけに納得してしまった。

この作家さんの作品を読むのは初めてだけど、とても気に入ってしまったので他の作品も是非読んでみたいと思う。久しぶりに満足のいく読書を楽しむことが出来た。

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白い木蓮の花の下で
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