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ネバーホーム レアード・ハント 朝日新聞出版

翻訳物はそれほど得意ではないのだけれど、あらすじを見て「これは面白いに違いない」と確信を持って手に取った。

舞台はアメリカ。南北戦争が激しく繰り広げられていた時代の物語。

インディアナの農場で暮らす主婦コンスタンスが男装をして南北戦争に参加する…と言う設定。もう、これだけで「読んでみたい」と思ってしまう人は是非、読んで戴きたい。

そして「女性が兵士として戦争に参加するだなんてトンデモ設定だな」と思った人にも読んで戴きたい。

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南北戦争がはじまって、インディアナの農場で暮らす主婦コンスタンスは男のふりをして戦争に参加する。訥々とした女語りの雄弁さ、死と痛みに浸された世界、色彩たっぷりの自然描写、静かで容赦ない声。ポール・オースターが絶賛した長篇を柴田元幸の見事な訳でおくる。

アマゾンより引用

感想

実際、南北戦争に兵士として参加した女性は400人から1000人いたと伝えられていて妄想だけで書いた物語…と言う訳ではないのだ。

ヒロイン、コンスタンスは「アッシュ」と言う偽名を使って戦争に参加するのだけれど、このアッシュ。

強い。女の身で戦争に行こうと言うのだから当然と言えば当然の事ではあるけれど、当時のアメリカ人女性の強さには恐れ入る。

当時のアメリカ人女性が全員強かった訳ではなくて、それこそ『風と共に去りぬ』のスカーレットやメラニーに鉄砲を担ぐのは無理だろうけど、農場で男並に働いていた女性ともなれば鉄砲を担ぐくらい何てことはないのだろう。

具体的な例を挙げるとすると、一世を風靡した映画『マディソン郡の橋』に出演した頃のメリル・ストリープを思い浮かべて戴きたい。

当時のメリル・ストリープって骨太美人と言うのか、美しいけれど結構ガッチリしてましたよね。

美しく、たくましく、そして強い女性。控えめに言って最高です。

さて肝心の物語なのだけどフランス映画を観ているような現実と主人公の内面が交錯する作りになっていて、読んでいてちょっと分かり難い部分が多い。

だけど安心してください。勢いがあるのでグイグイ読めてしまう。

夫に手紙を書いたり、亡くなった母親と心の中で語り合ったり、アッシュの視点で物語が進んでいって読者もアッシュと共に南北戦争を体験するのだけれど、予想外の仕掛けがしてあってラストで「えっ? ちょっと待って。それ、どう言うこと?」と驚かされてしまった。

今回はネタバレを避けたいので気になる方は読んで戴きたい。

私は面白く読んだのですが「ちょっと無理」って人もいるかとは思う。

現実と非現実が入り混じっているため読み難いし、私自身最後まで読んでもよく分からないので再読するつもり。日本の小説には無い面白味のある作品だった。

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