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村上さんのところ 村上春樹 新潮社

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期間限定サイト「村上さんのところ」で村上春樹が読者からの質問に答えていた内容をまとめたもの。

サイトではかなりの数の問答があったと思うのだけど、この本に収録されているのは村上春樹自身が選んだ厳選473問。

エッセイともなんとも言えない1冊なので、ガッツリと文章が読みたい時には向かないけれど、集中力がなかったり軽い物が読みたい時には丁度良いかと思う。

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村上さんのところ

期間限定サイト「村上さんのところ」上で、村上春樹が3か月半にわたって続けた回答は、じつに3765問!

その中から、笑って泣いて考えさせる「名問答」を473問を村上さんご自身がセレクトし、可愛くてちょっとシュールなフジモトマサルのイラストマンガ約51点を加えた待望の書籍版!

アマゾンより引用

感想

村上春樹が好きな人なら楽しめるだろうし、そうでない人…例えばアンチ村上春樹な人でもツッコミどころを探すのに面白いのではないかと思う。

ちなみに私は村上春樹が大好き…って訳でもアンチでもない。

ただ、最近は文学作品を出版して大騒ぎになるのは村上春樹くらいなので「祭りには参加しとかなきゃ!」みたいな気持ちで一応、小説の新刊は追っている。

この作品は村上春樹の文章もさることながらフジモトマサルの挿絵もなかなか良い味を出している。ちなみにフジモトマサルは既に故人になっている。

私は彼のイラストが好きだったので亡くなられた時は結構ショックだった。

さて。肝心の内容だけど、正直「まあまあくらい」としか言えない。

読んだところで為になる訳じゃない。もともと「村上春樹と読者とのやり取り」が重要だった訳で、内容についてはそこほど重要視されていないと言うか。

読者の質問にちゃんと解答しないどころか、質問に対して質問で返したりしているものもある。暖かい部屋でチョコレートつまんで珈琲でも飲みながら「ふ~ん」と読むのに相応しい本だ思う。

サイトの質問をまとめて読んでみて思ったのだけど、今の時代だから回答者は村上春樹なんだけど、昭和の頃にインターネットが流行っていれば、遠藤周作あたりが悪ノリしてやっていそうな気がする。

好きな作家とコミュニケーションが取れるだなんて読者からすると浪漫があって良いと思う。

物凄く面白い…ってほどでもないけれど、年末年始の忙しい時間の合間につまみ食い的に読むにはもってこいの1冊だと思う。

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白い木蓮の花の下で
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