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わが百味真髄 檀一雄 中公文庫

檀一雄が美味しいと感じた食べ物についての小話がズラーッと並んでいるだけの、なんとも不毛な随筆集である。

どこそこで食べた、なになにが美味しかったとか季節に仕入れた素材をこんな風に料理したら美味しかったとか。

本を読んでいるよりも、随筆に書かれているものを求めて現地を旅したり、ちょっと気合を入れて、自分も料理を作ってみたりする方が、よほど賢明ではなかろうかと思われる1冊だった。

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わが百味真髄

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料理の達人が、大きな味の宇宙に描き出す百味百態。四季三六五日、美味を求めて旅し、実践クッキングに生きた著者が、東西の味比べ、その作り方、奥義を公開する痛快な一冊。

アマゾンより引用

感想

まるごと1冊が、御馳走という感じで、読んでいるとソワソワしてしまった。

グルメの書いたグルメ本ではなくて美味しいもの好きの書いた、美味いもん本というノリなのだ。「美味しいものを食べるのが好きだ」という檀一雄の心意気が非常に小気味良い。

檀一雄は私が非常に愛する作家さんなので、ちょっと点数が甘くなりがちなのだが、なんと言うか、ただの美味いもん話なのに、ちょっと色気があるのだ。

美味しい物好きな人は、男も女も色っぽい……というのが私の持論なのだけれど生きるための「食」を、命を繋ぐという枠を越えて好きな人というのは生きることに貪欲で、エネルギッシュな人が多いような気がするのだ。

しかも、与えられたものを食べるだけでなく「さらに美味しいもの」を求めて、足を運んだり自分で調理したりする人には、たまらない色気を感じてしまう。

檀一雄の息子が、父をしのんで後書きを書いていたのだがその後書きも、なかかな良くて「私は檀一雄が好きだ」と再確認してしまった。

作品に登場する料理の中で私も家で作った事があるものが、いくつかあった。

手間さえかければ、誰でも作れそうなものが多かったのだ。

うかうか本なんて読んでいられないと思うような、買い物へ行きたくなる…台所に立ちちくなる1冊だった。

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白い木蓮の花の下で
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