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すりばちの底にあるというボタン 大島真寿美 講談社

大島真寿美の作品を読むのはこれで3冊目。

3冊目にして初めて「おっ。この作家さんはいいかも」と思った。

以前、読んだ2冊もそこそこ良くて「むむっ」っと思ったものだけど、この作品は大島真寿美の良い部分が花開いているように思う。

ひと言で言うなら「気持ちの良い作品」。たぶん大人向きの小説なのだと思うけれど、むしろ子供に読んでもらいたい。

分類するならYA(ヤングアダルト)になるのだろうか。主人公は小学生。自分達が暮らしている団地にまつわる秘密を探る物語。

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すりばちの底にあるというボタン

「すりばち団地」に住んでいる薫子と雪乃は、幼なじみ。その二人の前にあらわれた転校生の晴人。

薫子と雪乃が知っていたのは「ボタンを押すと世界が沈んでしまう」ということ。しかし晴人が知っていたのは、「ボタンを押すと願いが叶う」ということ。

どちらが真実?三人は、真実を探しもとめ動きだす。―団地を舞台に心の揺れ動きを丁寧に描き出した物語。

アマゾンより引用

感想

意地悪な見方をすれば「スイーツな話」なのだとも思うけれど、私はむしろ「さわやかな話」だと感じた。

人間の中にある良い部分を信じたくなるような…読後、素直に「良かったね」と思えるようなそんな物語だった。

もっとも主人公が小学生ということで点数が甘くなっていることは否めないのだけど。

「真面目に頑張ってたらいいことある」とか「人は夢に向かって努力すべきだ」とか、そういうことを直球で語ってくる小説って、最近とんとお目にかからない。

この作品はそういう意味において、貴重だと思うのだ。

あらすじ自体は正直、たいした事はないし、中途半端に入っているファンタジー要素はいっそ無かった方が良いと思うし、良く出来た小説とは言い難いのだけど、それでも良い読み物だと思う。

出来れば若い人にお勧めしたい1冊。大人は好き嫌いが大きく分かれるような気がする。

青空を見上げて「目に染みるなぁ」と感じた時のような、なんとも言えない清々しい感覚に見舞われた作品だった。

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白い木蓮の花の下で
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