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秘密基地の思い出。

娘は最近、秘密基地にご執心だ。

秘密基地って日本人なら誰もが必ず通る道程ではなかろうか? 私も子どもの頃は秘密基地を持っていた。とは言うものの35年以上前の話なので今の子ども達の状況とは随分違っている。昔の子ども達は良くも悪くも野放しだったし、日本の社会も今より色々ルーズだったように思う。漫画『20世紀少年』より少し後の時代だ。

私が子どもの頃。子ども達は年齢によって秘密基地を変えていくのがトレンドだった。

最初に作った秘密基地は広大な空き地の石材置き場。周囲はセイタカアワダチソウに囲まれていて、子ども達は金網が破れた隙間から空き地に出入りしていた。今の子ども達がそんな事をしたら、即学校に通報されしまうだろうけど、当時は大人達も多めに見てくれていたのか、叱られる事はなかった。岩場に古い看板やなんかを持ち込んで、小さな小屋のような物を作っていて、多くの子ども達の宝物が隠されていた。時にエロ本なんかもあったように思う。「秘密基地」とは名ばかりで、いくつかのグループが使っていて、秘密基地を巡ってグループ同士の構想なんかもあったりした。

2番目に作った秘密基地も空き地だった。今にして思えば。空き地…と言うより「昔畑だった場所」なのかも知れない。そこには巨大なイチジクの木がはえていた。既に枯れていて実がなる事はなかったけれど、大きな枝がジャングルジムのように絡み合っていて、子どもが遊ぶのには最高の場所だった。やはり、ここも数グループが使っていて、自分の知らない間に謎の道具が木の枝に引っ掛けられたりしていた。

3番目に作った秘密基地は農家の廃屋だった。厳密に言えば不法侵入ってヤツだ。この秘密基地は同じクラスの男子達に誘われて参加した。家の中へは土足で侵入しなければならないほど荒れ放題で、2階の床は抜けていた。家具などは無くて、ただ家だけがある状態。屋根の隙間から差し込んでくる陽射しがやけに綺麗だったのを覚えている。この秘密基地も、数グループが出入りしていて、いつ行っても子ども達が遊んだ痕跡があった。しかし、流石にこれは大人達の間でも問題となり学校から「勝手に人の家に入ってはいけません」と通達が出た。出入りしていた子ども達がこっぴどく叱られたのは言うまでもない。私も当然叱られた。

私が遊んだ秘密基地は3つとも既に無くなっていて、今はマンションと住宅が建っている。

そして現在。

娘が秘密基地を作る…と言っても昭和の子どものような子どもが潜り込んでもいい場所(厳密に言えばアウトだが)は全くない。仕方がないので、自室のベッド(寝る場所が高くなっていて下に荷物が置けるタイプ)の下にダンボール等を持ち込んで「秘密基地」としていたのだけど、それも飽きてきたらしく、外の物置スペースに秘密基地を作りたいと言い出した。

しかし外の物置スペースだと私の目が行き届かないし、外から人が入り放題(普段は鍵をかけている)なので、安全上の理由から秘密基地として提供する事は出来ない。仕方がないので、娘の部屋の隣の和室に日除けテントを出すことで妥協してもらった。日除けテントは毎回片付けなければいけないけれど、秘密基地っぽい感じがしなくもない。秘密感の全くない秘密基地ではあるけれど、今のところ満足して遊んでくれている。

「昔は良かった」なんて言うのは年を取った証拠だと言われるけれど、秘密基地に関してだけは昔の方が良かった気がする。時代が違うので仕方がないとは言うものの、私が夢中になった秘密基地ごっこを娘に体験させてやれないのは残念でならない。

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日記
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白い木蓮の花の下で
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