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水の年輪 薄井ゆうじ 岩波書店

すごいよ薄井ゆうじ。この読書録では私が1番愛している遠藤周作と冊数で肩を並べてしまったではないか。

遠藤周作は読書録をはじめる前に、ほぼこコンプリートしているので読了数では圧倒的に№1なのだが、読書録をはじめてから読んだ作家さんだと、薄井ゆうじがぶったがりで1番ってことになる。

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水の年輪

世界を水が循環する.川となって,海となって,雨となって,雪となって….西欧,アジア,オセアニアの各地を舞台に,心の傷を抱えた男女が,旅先で夢を語り,こころの闇を見つめ直す.いつしか現実への手かがりを見つけ,癒され出直していく.ファンタジックな趣で,生命の源たる大地の水を巡る旅を描く最新連作小説.

アマゾンより引用

感想

そして、今回の作品。かなり良かった。「そろそろ薄井ワールドにも飽きてきたな」と思っていたのに、なんのなんの。

こんなに普通っぽい作品を書ける人だとは思わなかった。

海外を旅する小説家の主人公が、海外でたくさんの恋の片鱗に触れる……という連作短編集だった。ちなみに行った先では、なんらかの形で日本人が登場する。

現実的なことを言うと「そう毎回、都合よく日本人がいるかな?」と思うのだが、これがなかなか素晴らしい効果を発揮しているので、あえて突っ込みはするまい。

そうだ。私はこういう恋愛小説が読みたかったのだ。

エネルギーが欠けている人々の、情熱的過ぎない恋の話が。そして、なんだかんだ言っても孤独な人達の生き様が読みたかったのだ。孤独を飼いならしつつ、恋をしつつ、そして生活していく……というような。

素晴らしい。文句抜きで大絶賛だ。

だが、しかし。私はこの小説を「面白いから読んでみて」と他人にすすめるのは躊躇してしまう。人はそれぞれに感動のツボ(感受性)が違うから。

もちろん万人向けしそうな小説などは、その限りではないのだけれど。恋愛がらみの場合は、出来のよさより「自分ツボにしっくりくるかこないか」が全てじゃなてかと思う。気に入った恋愛小説を探すのは、自分の口に合ったラーメン屋を探すのと同じくらい難しい

そこそこの物に出会うことは容易にできるが「これこれ。私が探していたのはれ」ってものは、そうそう見つからないのだ。

うーむ。それにつけても、私はドップリと薄井ゆうじのファンになってしまったらしい。

薄井ゆうじはHPを持っておられるので、そんなに好きなら掲示板に、ひとこと感想を寄せる……ってテもあるが、それは私の主義ではないのだ。

こうやって細々と感想などを書き続けことが本を書いてくれた人と、本に対する、ささやかなお返しだと思っている。

本の感想を書くなんて1種の自己満足でしかないのだけれど、こういう形もアリかな……なんて思う。

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白い木蓮の花の下で
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