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小説の秘密をめぐる十二章 河野多惠子 文藝春秋

マイブーム女性作家である河野多惠子の作品で、しかも題名に「小説の秘密をめぐる」だなんて悩ましい言葉が入っているとなるとそりゃぁ、もう、読まずにはいられないと手に取った。

実際は「小説の秘密」というよりも、むしろ「小説の書き方」的な作品だった。

ただ、書き方の手ほどきというよりも、小説で使われている技法や作者自身が、気になった作品の解説などが主になってるいので、読書好きな人なら、面白く読める作品ではないかと思われる。

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小説の秘密をめぐる十二章

「デビューについて」「よい文章の脈摶とは」「四十五十で才能の発露を示すことも」「名前、標題のつけ方」「筋と構造」「変装とフィクションの違い」…、さらには「作家の嫉妬について」「剽窃の危険」まで。

小説はいかに書くべきか、文学の心得とはなにか。いまもっとも豊潤かつ過激な作家河野多惠子が明かす創作の秘密。

アマゾンより引用

感想

私は、文学を専門的に学んだことはないのだけれども、それでも「本好き」が、気になる表現や文章というものは理論的なこともさることながら「感じるところ」があるのだなぁ……と思った。

個人的に、思わず拍手してしまったのは芥川龍之介『羅生門』でラストの1行は、蛇足ではないか……という一文だった。

あれは私自身も「いらないんじゃないの?」と思っていたのだ。案外、同じような感想を持った人は多いのかも知れない。

ただ河野多惠子は「純文学畑」の人なだけに納得のできない部分も多い。

人間の感じることには、普遍的なものも多いが、それと同じくらいに、時代的なものや流行もあると思う。

その点において、河野多惠子が展開している理論は、やや古びた印象を受けた。作品が書かれたのは、そう昔のことではないようなのだが、これは、世代の差なのかも知れない。

どちらかと言うと文学を学ぶ人に向けた作品と言うノリだけど、芥川や谷崎が好きな方なら、手にとってみても損はないかと思う。一般的な本というよりも「本好きのための本」といった感じの1冊だった。

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白い木蓮の花の下で
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