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ずうめの人形 澤村伊智 角川書店

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夏はホラーと成長小説が読みたくなる。

ホラーにしても成長小説にしても普段は凄く好き…って訳ではないけれど、日本の夏はホラーが似合うし、子どもは夏に成長する。

読書と言えば秋ってイメージが強いけれど、夏の読書も良いものだ。

ホラー小説を読むのは久しぶり。ホラーってジャンルは映画にしても小説にしても、唐突にブームがはじまって唐突にブームが去っていく印象がある。

ホラー小説ってブームが去っても完全に無くなる事はなくて、ファンの間では常に新しい作家さんと作品が生まれているなぁ…と言う印象。

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ずうめの人形

不審死を遂げたライターが遺した謎の原稿。オカルト雑誌で働く藤間は後輩の岩田からそれを託され、作中の都市伝説「ずうのめ人形」に心惹かれていく。

そんな中「早く原稿を読み終えてくれ」と催促してきた岩田が、変死体となって発見される。

その直後から、藤間の周辺に現れるようになった喪服の人形。一連の事件と原稿との関連を疑った藤間は、先輩ライターの野崎と彼の婚約者である霊能者・比嘉真琴に助けを求めるが―!?

アマゾンより引用

感想

作者の澤村伊智はこの作品が2作目とのこと。

ホラー小説大賞を受賞した処女作が話題になっていたのを覚えているのだけど、なんとなく読まないまま2冊目から手に取ることになってしまった。

この作品は『ずうめの人形』と言う都市伝説がベースの作品。実のところ私はイマイチ怖いと思えなかった。

私自身、『都市伝説』に興味が持てないからかも知れない。

私も子どもの頃は都市伝説が大好きで、それこそ学校で流行っていたのを覚えている。『かしまさま』とか『不幸の手紙』とか『赤い服』とか、そう言う類のもの。あ

れも不思議なブームがあって、どこからともなくやってきては、どこへともなく去っていく。10代の頃に読んでいれば、それなりに面白がれたと思うのだけど、オバサンの感性で都市伝説を怖がるのは難しかった。

しかし怖くはなかったけれど、意外と面白かった。

この作品はホラー小説だけど、ミステリの要素がかなり強い。「呪いとか、都市伝説とか怖い。でも、世の中で1番怖いのは人間じゃないの?」みたいな。

ミステリ小説はあまり読まないので、話が上手いこと繋がっていることに「なるほどなぁ」と感心した。

イジメ描写もあるし、陰鬱な感じの物語なので、そう言ったノリが苦手な人にはオススメ出来ない。

そこそこ面白かったけれど「すごく好み~」ってほどではなかった。

表紙絵を見て陰湿でドロドロした感じのホラーかと思っていたら、意外と現代風でサッパリした作風だった。

……とは言うものの、澤村伊智の作品はまた機会があれば読んでみたいと思う。

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