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地雷グリコ 青崎有吾 KADOKAWA

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『地雷グリコ』は第171回直木賞候補作。本格ミステリ大賞、日本推理作家協会賞、山本周五郎賞をトリプル受賞していて話題になっていたことを覚えている。

話題になっていたのは知っていたけど、そもそも私はミステリ好きじゃないので「私には関係ないかな」とスルーしていたところ、推理と言っても殺人事件じゃなくて頭脳ゲームの話だと聞いて読んでみるとこにした。

なんと表題作になっている『地雷グリコ』のグリコは、日本人なら誰もが遊んだことがあるだろうグリコ(じゃんけんをして勝った人間が勝ち手に応じた数の階段を上がっていく遊び)のルールを改変したもの。

「グリコで頭脳戦ってどういうことなの?」と謎を残しつ読み始めた。

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地雷グリコ

ザックリとこんな内容
  • 表題作を含む全5話からなる連作短編小説
  • 勝負事に強い女子高生、射守矢真兎(いもりや・まと)は諸事情により風変わりなゲームで対戦することになる。
  • ゲームは子どもの頃かな慣れ親しんだものに特殊ルールを付け足したもの。罠の位置を読み合いながら階段を上る地雷グリコや。百人一首の絵札を用いた神経衰弱をする坊主衰弱」など。
  • 次々と強者を打ち破る真兎の勝負の先に待ち受けるものとは…

感想

めちゃくちゃ面白かった!正直、小説よりも漫画とかアニメ向きの作品かな~とは思ったけれど、面白かったのだから無問題。よくあんな発想が出てくるものだと感心した。作者の頭の中はどうなってるんだろう? たぶん…だけど普段小説を読まなくても謎解きとかクイズとか頭脳ゲームが好きな人なら楽しんで読むことが出来ると思う。

どの話も素直に楽しむことが出来るし読後も悪くない。私は表題作の『地雷グリコ』が1番好みだったけれど好きな話は人によっても変わってくると思う。毎回、ヒロインの射守矢真兎が大活躍するのはお決まりのパターンである意味『水戸黄門』のような感じだった。

それにしても登場人物の名前がキラキラネームと言うか、漫画的なのには辟易した。何しろヒロインが射守矢真兎(いもりや・まと)である。名前だけでなくビジュアル面についてもしっかり描写があるもののアニメ風な見た目でリアルな高校生には思えなかったのが残念だった。「それはあなたがオバサンだからですよ。若者の感覚からすると普通ですよ」と言われてしまえばそれまでだけど、あのノリ…中高年にはちょっぴ厳しい。

変な家』を読んだ時にも感じたけれどミステリ小説は進化が分かりやすいし、新しい手法や切り口を取り入れやすいのが良いね。私はミステリ小説は本質的には苦手だけど、話題になるような作品はちょいちょい追っていこうと思う。

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