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東京奇譚集 村上春樹 新潮文庫

『東京奇譚集』という名前の通り、東京をテーマにしたちょっと不思議な感じ作品を5つ収録した短編集。

ひとことで言うなら「村上春樹らしい」1冊だと思う。

村上春樹が好きな人なら買いだと思う。私は好きでも嫌いでもないのだけれど、面白く読むことが出来た。

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東京奇譚集

肉親の失踪、理不尽な死別、名前の忘却……。大切なものを突然に奪われた人々が、都会の片隅で迷い込んだのは、偶然と驚きにみちた世界だった。

孤独なピアノ調律師の心に兆した微かな光の行方を追う「偶然の旅人」。サーファーの息子を喪くした母の人生を描く「ハナレイ・ベイ」など、見慣れた世界の一瞬の盲点にかき消えたものたちの不可思議な運命を辿る5つの物語。

アマゾンより引用

感想

5つのうち気に入ったのはゲイのピアノ調律師が主人公の『偶然の旅人』と、ハワイの海で息子をなくした女性が主人公の『ハナレイ・ベイ』の2作品。

どちらも、第六感とかオカルトとか、そういう類のものが絡んでいるのだけれど「ああ、そういう不思議なことってありますよね」と頷けるような話だった。

そして、2作品とも根底に流れる優しさが心地良くて、ほんのり哀しいのだけど、後味は決して悪く無かった。

しかしながら「ぬるい」と言ってしまえば「ぬるい」作品だと思う。

優しさ溢れる作品と言えばそうなのだけど、なんと言ったら良いのだろう。

たとえば大崎善生の描く優しさが「人を孤独にさせる優しさ」だとすれば、村上春樹の描く優しさは「人を甘やかせる優しさ」なのだ。

もし、私が20代の頃にこの作品を読んだなら「なんてツマラナイんだろう」と一笑していたと思う。

だが、今の私にはこの優しさが少しばかり心地良い。「こういうのもアリだよね」と思えてしまう。

どうして許容できるのかと言うと、今の私は年齢を重ねて丸くなったから…と言えばそうだし、心弱くなったから…と言えばそれも当たっているような気がするし。

時に人は、甘やかされたいと思うことがあるものだ。

ちょっとした合間に、好きなところだけを拾い読みするのにはもってこいの1冊だと思う。

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白い木蓮の花の下で
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